セキュリティエンジニアとは?仕事内容や年収を解説!未経験からのなり方も紹介

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セキュリティエンジニアとは?仕事内容や年収を解説!未経験からのなり方も紹介

はじめに

「セキュリティエンジニアはどんな仕事をするの?」「未経験からでも目指せるの?」と気になっていませんか。専門性が高い職種だからこそ、必要なスキルや資格、年収、向いている人の特徴、将来性まで確認してから転職を考えたい方も多いでしょう。この記事では、分野別の仕事内容や向いている人の特徴、未経験からのなり方、キャリアパスを基礎から分かりやすく解説します。自分に合う仕事か判断し、資格取得や求人探しなど次の行動を考えるために役立ててください。

セキュリティエンジニアとは?仕事内容と役割

セキュリティエンジニアとは?仕事内容と役割

セキュリティエンジニアとは、サイバー攻撃や情報漏えいなどの脅威から、企業のシステムやデータを守る専門職です。対策の企画・設計から日常的な監視、事故発生時の対応まで幅広い業務を担います。ここでは、セキュリティエンジニアの具体的な仕事内容と、企業において果たす役割について解説します。

企業のシステムや情報資産を守る仕事

セキュリティエンジニアの主な役割は、企業が保有するシステムや情報資産をさまざまな脅威から守ることです。情報資産が外部に流出したり、改ざん・破壊されたりすると、企業の信用低下や事業停止につながる可能性があります。そのため、ネットワークやサーバー、クラウドサービスなどの状態を確認し、脆弱性や不正アクセスのリスクを把握します。

主な保護対象

  • 顧客や取引先の個人情報
  • 従業員の人事・給与情報
  • 売上や取引に関するデータ
  • 製品・サービスの開発情報
  • 社内システムや業務用端末
  • サーバーやクラウド上のデータ

これらの情報やシステムを安全に管理し、企業が安定して事業を続けられる環境を整えることが重要な使命です。

セキュリティ対策の企画・設計・運用

セキュリティエンジニアは、企業の事業内容やシステム環境、想定されるリスクに合わせて、必要なセキュリティ対策を企画・設計します。対策を導入して終わりではなく、設定に問題がないかを確認し、新たな脅威やシステムの変更に応じて定期的に改善することも必要です。

 

業務の段階

主な業務内容

企画

情報資産やリスクを整理し、必要な対策や方針を決める

設計

認証方法やアクセス権限、ネットワーク構成などを設計する

構築

ファイアウォールやセキュリティ製品を導入・設定する

運用

ログや設定を確認し、システムを安全な状態に保つ

改善

脆弱性や新たな攻撃手法に合わせて対策を見直す

また、社内のセキュリティルールや情報管理の手順を整備し、従業員への教育を担当する場合もあります。技術的な対策と組織的なルールの両面から、安全性を高めていく仕事です。

サイバー攻撃の監視とインシデント対応

企業のネットワークやシステムを監視し、不審な通信や不正アクセスの兆候を早期に発見することも、セキュリティエンジニアの重要な仕事です。セキュリティ上の事故は「インシデント」と呼ばれ、発生した際には迅速かつ冷静な対応が求められます。

インシデント発生時は、主に次の流れで対応します。

  1. 不審な通信や異常な動作を検知する
  2. 影響を受けたシステムや被害範囲を調査する
  3. 該当する端末やサーバーをネットワークから切り離す
  4. 攻撃の原因や侵入経路を特定する
  5. システムやデータを安全な状態に復旧する
  6. 原因を分析して再発防止策を実施する

初動が遅れると被害が拡大する可能性があるため、関係部署や外部の専門機関と連携しながら、事業への影響を最小限に抑えることが重要です。

セキュリティエンジニアの年収と給与水準

セキュリティエンジニアの給与は、実務経験や専門分野、保有資格、勤務先の規模などによって異なります。業務内容やスキルレベルによる差も大きいため、一つの平均値だけで判断することは難しい職種といえます。厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、セキュリティエンジニアを含むセキュリティエキスパート(オペレーション)の平均年収は609.8万円です。

 

出典:セキュリティエキスパート(オペレーション) - 職業詳細|職業情報提供サイト(job tag)

 

セキュリティエンジニアに向いている人の特徴

セキュリティエンジニアには、技術への関心だけでなく、細かな変化を見逃さない注意力や、問題を整理して原因を特定する力が求められます。緊急時にも落ち着いて行動する冷静さも不可欠です。ここでは、セキュリティエンジニアに向いている人の特徴について解説します。

新しい技術や攻撃手法を学び続けられる人

サイバー攻撃の手法やIT技術は継続的に変化しています。過去に身につけた知識だけでは、クラウドや生成AI、新しい製品を狙った攻撃に対応できないケースも少なくありません。そのため、最新情報を収集し、自ら試しながら知識を更新できる人に適しています。

日常的に必要となる学習には、以下のようなものがあります。

  • 新たに公表された脆弱性の確認
  • サイバー攻撃や情報漏えい事例の把握
  • OSやクラウドサービスの仕様変更
  • セキュリティ製品の新機能
  • 法令や業界ガイドラインの変更
  • 資格取得や社外研修への参加

すべての情報を覚える必要はありません。必要な情報を調べ、業務への影響を判断できる学習習慣が重要です。

小さな異変に気づける慎重な人

セキュリティ上の問題は、ログのわずかな変化や普段とは異なる通信、利用者からの小さな問い合わせをきっかけに発見されることがあります。目立たない異変を見逃さず、「なぜこの動きが発生したのか」と疑問を持てる人は、セキュリティ業務の適性が高いといえます。

気づきが求められる例は、次のとおりです。

  • 深夜に通常とは異なるログインがある
  • 一つの端末から大量の通信が発生している
  • 管理者権限が不自然に追加されている
  • 見覚えのないプログラムが動作している
  • 同じエラーが短時間に繰り返されている

ただし、慎重になりすぎると対応が遅れることもあります。異常の可能性と業務への影響を整理し、優先順位を判断する力も必要です。

原因を論理的に分析できる人

セキュリティインシデントやシステム異常が発生した際は、限られた情報から原因や影響範囲を特定する必要があります。思い込みで判断せず、ログや設定、関係者への聞き取りなどから事実を集め、仮説を立てて検証できる人が活躍できるでしょう。

分析の基本的な流れは、以下のとおりです。

  1. 発生した事象を整理する
  2. 影響を受けた端末やシステムを特定する
  3. 関連するログや通信記録を収集する
  4. 原因について複数の仮説を立てる
  5. 証拠と照らし合わせて仮説を検証する
  6. 原因と再発防止策をまとめる

技術力だけでなく、調査の過程を記録し、第三者が理解できる形で説明する能力も重要です。

責任感を持って冷静に対応できる人

セキュリティ上の問題が発生すると、個人情報の流出やサービス停止など、企業活動に大きな影響が及ぶ可能性があります。そのような状況でも慌てず、定められた手順や責任者の指示に従って行動できる人に向いています。

緊急時には、次のような対応が求められます。

  • 被害拡大を防ぐための初動対応
  • 影響範囲と重要度の判断
  • 上司や関係部署への迅速な報告
  • 対応内容と時刻の記録
  • 復旧作業や再発防止策の実施
  • 顧客や取引先への説明支援

責任感は必要ですが、一人で問題を抱え込むことは適切ではありません。状況を共有し、組織として対応する意識が重要です。

セキュリティエンジニアの将来性と求人需要

セキュリティエンジニアの将来性と求人需要

企業のデジタル化やクラウド利用が進む一方で、サイバー攻撃による被害も深刻化しています。AIによる業務の自動化が進んでも、リスク判断や組織間の調整など、人が担うべき仕事は残ると考えられます。ここでは、セキュリティエンジニアの求人需要と将来性について解説します。

サイバー攻撃の増加で需要が高まる理由

企業が取り扱うデータやインターネット上のサービスが増えるほど、攻撃者が狙う対象も広がります。大企業だけでなく、取引先や業務委託先を通じて攻撃を受けるケースもあるため、企業規模を問わずセキュリティ対策が必要です。

需要が高まる背景には、次のような変化があります。

  • ランサムウェアなどの攻撃手法の高度化
  • クラウドサービスやSaaSの利用拡大
  • テレワークや社外端末の普及
  • IoT機器や工場設備のネットワーク接続
  • 個人情報や機密情報のデジタル化
  • 取引先を含めたサプライチェーン攻撃
  • 法令や業界基準への対応

安全なシステムを企画・運用できる人材は、幅広い業種で必要とされています。

セキュリティ人材が不足している背景

セキュリティ業務には、ネットワークやサーバー、クラウド、開発、リスク管理など、複数分野の知識が求められます。それらを実務で活用できるようになるまで一定の経験を要するため、企業が求める水準の人材を短期間で育成するのは困難です。

人材不足につながる主な理由は、次のとおりです。

  • 必要な知識の範囲が広い
  • 技術や攻撃手法の変化が速い
  • 実務経験者の育成に時間がかかる
  • 多くの業種で同時に需要が高まっている
  • 経営と技術の両方を理解できる人が少ない
  • インシデント対応経験を持つ人が限られている

未経験者にも機会はありますが、ITの基礎を身につけ、段階的に専門性を高めることが必要です。

AIの普及で仕事はなくなるのか

AIが普及しても、セキュリティエンジニアの仕事がすべてなくなる可能性は低いと考えられます。AIは、大量のログからの異常検出や脆弱性情報の整理といった作業には適しています。しかし、その結果が本当に危険かを判断し、業務への影響を考慮して対応方針を決めるには、依然として人の知識が必要です。

また、攻撃者もAIを利用する可能性があるため、守る側には次のような新たな対策が求められます。

  • AIの判断結果が正しいかを確認する
  • 誤検知や見逃しを分析する
  • 企業ごとのリスクを評価する
  • 対策の優先順位を決める
  • 関係部署や経営層と調整する
  • AIシステム自体の安全性を確保する

今後は、AIを使いこなせるセキュリティ人材の重要性が高まるでしょう。

AIで自動化される業務と人に残る業務

AIや自動化ツールの導入により、定型的な監視や情報整理の負担は軽減されると考えられます。一方で、複雑な状況を踏まえた判断や、組織としての対応方針を決める業務は、人が引き続き担う必要があります。

 

自動化が進みやすい業務

人が担う必要性が高い業務

ログの収集・分類

事業への影響の判断

定型的なアラート分析

対応方針と優先順位の決定

脆弱性情報の整理

複数の証拠を用いた原因分析

不審な通信の一次検知

関係部署や経営層との調整

定型レポートの作成

顧客や取引先への説明

設定不備の自動検査

組織に適したルールの策定

自動化を脅威と捉えるのではなく、調査や判断に集中するための手段として活用することが重要です。

今後需要が高まるセキュリティ分野

今後は、従来のサーバーやネットワークだけでなく、クラウド、AI、IoTなど、新たな技術に対応できる人材の需要が高まると考えられます。技術面と管理面の両方を理解できる人材も必要です。

需要が期待される分野には、次のようなものがあります。

  • クラウドセキュリティ
  • AIシステムのセキュリティ
  • Web・アプリケーションセキュリティ
  • DevSecOpsや安全な開発体制の構築
  • インシデント対応とデジタルフォレンジック
  • ゼロトラスト環境の設計
  • IoT・工場設備のセキュリティ
  • サプライチェーンリスク管理
  • セキュリティガバナンスと法令対応

ITの基礎を身につけたうえで、需要の高い分野を一つ選び、専門性を深めることがキャリア形成につながります。

未経験からセキュリティエンジニアになる方法

未経験からセキュリティエンジニアを目指すには、ITの基礎を学び、実際に手を動かしてシステムやネットワークへの理解を深めることが重要です。いきなり高度な専門職を目指すだけでなく、運用・監視などから経験を積む方法もあります。ここでは、未経験からセキュリティエンジニアになるための手順について解説します。

ITと情報セキュリティの基礎を学ぶ

未経験者は、セキュリティ製品や攻撃手法だけを学ぶのではなく、ITシステムが動く仕組みから理解しましょう。守る対象を理解していなければ、どのようなリスクがあり、どの対策が必要か判断できないためです。

最初に学びたい内容は、次のとおりです。

  • コンピューターやOSの基本的な仕組み
  • TCP/IPやDNSなどのネットワーク
  • LinuxやWindowsの基本操作
  • サーバーとクラウドの仕組み
  • データベースの基礎
  • 情報セキュリティの三要素
  • マルウェアや不正アクセスの種類
  • 認証やアクセス権限の考え方

書籍や動画で学ぶだけでなく、PCや仮想環境を操作し、設定やログを実際に確認すると理解が深まります。

資格学習と実践的な学習を組み合わせる方法

資格学習は、幅広い知識を体系的に身につけるために役立ちます。ただし、問題集を暗記するだけでは、実際のシステムで何が起きているかを判断する力は身につきにくいため、実践的な学習と組み合わせることが重要です。

 

資格学習で学ぶ内容

実践するとよい内容

ネットワーク

通信の確認や簡単な構成の作成

OS・サーバー

LinuxやWindowsの構築・操作

アクセス制御

ユーザーや権限の設定

ログ管理

ログの収集・検索・分析

脆弱性

安全な学習環境での診断

インシデント対応

攻撃を想定した調査手順の作成

取り組んだ内容は、構成図や手順、結果、改善点とともに記録しておくと、転職活動でも学習実績として示せます。

インフラ運用・監視から経験を積む方法

セキュリティ職の求人では、サーバーやネットワークの実務経験が求められるケースも少なくありません。未経験から直接セキュリティ業務に就くことが難しい場合は、インフラの運用・監視から経験を積むのも一つの手です。

運用・監視業務では、次のような経験を得られます。

  • サーバーやネットワーク機器の操作
  • アラートやログの確認
  • 障害発生時の一次対応
  • アカウントや権限の管理
  • OSやソフトウェアの更新
  • 作業手順書や報告書の作成
  • 上位担当者へのエスカレーション

これらはSOCやセキュリティ運用でも生かせます。業務に慣れてきたら、自社や契約先と相談の上、契約を見直してセキュリティに関連する作業へ担当範囲を広げてもらえるよう働きかけましょう。

未経験可の求人を選ぶポイント

「未経験可」と記載されていても、研修内容や入社後に担当する仕事は企業によって異なります。セキュリティの専門経験がなくても応募できるというだけであり、実際にはITの基本操作や学習経験が求められる場合もあります。

求人を選ぶ際は、次の項目を確認しましょう。

  • 研修期間と研修内容
  • 入社後に担当する具体的な業務
  • 配属予定の部署やチーム人数
  • 質問や相談ができる指導体制
  • 資格取得支援制度
  • 夜勤や交代制勤務の有無
  • 将来担当できる業務の範囲
  • 客先常駐(労働者派遣契約・SES等)か自社内勤務か

仕事内容が「IT業務全般」などと曖昧な求人は、職業安定法で定められた労働条件明示義務を満たしていない法令違反の可能性があるため、応募は避けましょう。

転職で評価される学習実績の伝え方

未経験者は実務経験がない分、どのような目的で学び、何を自分で実践したかを具体的に伝える必要があります。資格名や学習時間を並べるだけでなく、実際に構築・検証した内容や、問題をどのように解決したかを説明しましょう。

学習実績として伝えやすい内容は、次のとおりです。

  • 取得した資格と学んだ分野
  • Linuxサーバーを構築した経験
  • クラウド上で環境を作成した経験
  • ログを収集・分析した結果
  • 学習サイトで取り組んだ演習
  • GitHubやブログに公開した成果物
  • セキュリティ勉強会への参加
  • 現職で情報管理を改善した経験

応募先の仕事内容に関係する実績を選び、学習の目的、実施内容、結果の順に伝えると理解されやすくなります。

転職に必要な学習期間と実務経験の目安

未経験から転職するまでの学習期間は、現在のIT知識や確保できる学習時間によって異なります。ITの基礎がない場合は、半年から1年程度を目安に、ネットワークやサーバー、セキュリティを段階的に学ぶ方法があります。

現在の経験

学習・転職準備の考え方

IT完全未経験

IT基礎とPC操作から学ぶ

開発経験あり

Webやアプリのセキュリティを深める

インフラ経験あり

監視、脆弱性対応、クラウドへ広げる

ヘルプデスク経験あり

端末管理やアカウント管理を生かす

学習期間だけで採用が決まるわけではありません。継続して学び、応募先で生かせる知識や経験を示すことが重要です。

セキュリティエンジニアのキャリアパス

セキュリティエンジニアのキャリアには、特定分野の専門性を高める道、コンサルタントや管理職を目指す道、独立して案件を受ける道などがあります。現在の経験と将来担当したい業務を踏まえて選ぶことが大切です。ここでは、セキュリティエンジニアの代表的なキャリアパスについて解説します。

セキュリティ分野のスペシャリストを目指す道

スペシャリストは、特定のセキュリティ分野に関する高度な知識と経験を持ち、難しい技術課題の解決を担います。幅広い基礎知識を身につけたうえで、自分が関心を持てる分野や市場で求められる分野を選び、専門性を深めていきます。

専門分野の例は、次のとおりです。

  • クラウドセキュリティ
  • Web・アプリケーションセキュリティ
  • 脆弱性診断
  • ペネトレーションテスト
  • マルウェア解析
  • デジタルフォレンジック
  • インシデント対応
  • IoT・制御システムセキュリティ
  • ID・アクセス管理

資格だけでなく、実際の案件で問題を調査・解決した経験が重要です。技術情報の発信や勉強会への参加も、専門性を示す材料になります。

SOCアナリストから経験を積むキャリア

SOCアナリストは、セキュリティ製品から発生するアラートやログを確認し、攻撃の可能性を分析する職種です。監視や一次分析から始め、経験に応じて詳細調査、脅威ハンティング、インシデント対応などへ担当範囲を広げられます。

一般的なキャリアの流れは、次のとおりです。

  1. アラートの監視と手順に沿った一次対応
  2. ログや通信記録を用いた原因調査
  3. 攻撃手法や影響範囲の詳細分析
  4. インシデント対応の支援・主導
  5. 監視ルールや検知方法の改善
  6. SOCの運用設計やチーム管理

SOCでは多様な攻撃事例に触れられるため、インシデント対応や脅威分析の専門家を目指すうえで有効な経験となります。

セキュリティコンサルタントへの転身

セキュリティコンサルタントは、企業が抱えるリスクを整理し、必要な対策や管理体制を提案する職種です。技術的な知識に加え、顧客の事業や業務を理解し、経営層にも分かりやすく説明する力が求められます。

転身に役立つ経験には、次のようなものがあります。

  • セキュリティ対策の企画・設計
  • リスクアセスメント
  • セキュリティ規程の策定
  • 監査や法令対応
  • 顧客への報告・提案
  • プロジェクト管理
  • インシデント発生後の改善支援

エンジニアとして現場の課題や対策の難しさを理解していることは、実現可能な提案を行ううえで強みになります。

管理職やCISOを目指すキャリア

管理職やCISOは、個別のシステムだけでなく、組織全体のセキュリティ方針や予算、人材、対応体制を管理します。技術的な判断に加え、経営戦略や法令、事業継続、取引先との関係などを踏まえて意思決定する役割です。

求められる主な経験は、次のとおりです。

  • セキュリティ戦略や計画の策定
  • 予算や人員の管理
  • チームマネジメント
  • 経営層への報告・提案
  • インシデント対応体制の構築
  • 法令、監査、取引先要求への対応
  • 部門を横断したプロジェクトの推進

技術の専門性だけでなく、事業への影響を説明し、組織を動かすリーダーシップが必要です。

フリーランスとして独立するために必要な経験

セキュリティ分野で独立するには、特定領域の専門性だけでなく、顧客の課題を整理し、成果物を期限内に納品できる能力が必要です。機密情報を扱うことが多いため、顧客から信頼を得られる実績や情報管理体制も欠かせません。

独立前に身につけたい経験は、次のとおりです。

  • 一人で業務を完結できる専門スキル
  • 顧客への提案と要件整理
  • 報告書や手順書の作成
  • プロジェクトとスケジュールの管理
  • 契約、見積もり、請求に関する知識
  • 機密情報を安全に管理する体制
  • トラブル発生時の対応力
  • 継続的に案件を得るための人脈や実績

まず副業や業務委託で経験を積み、安定して案件を獲得できる状態を整えてから独立を検討するとよいでしょう。

セキュリティエンジニアの求人・転職先の選び方

セキュリティエンジニアの求人・転職先の選び方

求人を選ぶ際は、給与や企業名だけでなく、担当する業務の範囲、勤務体制、教育環境を確認することが重要です。同じ職種名でも、監視中心の求人と設計・診断を担当する求人では、得られる経験が異なります。ここでは、セキュリティエンジニアの求人・転職先を選ぶポイントについて解説します。

事業会社とセキュリティベンダーの違い

事業会社では、自社のサービスや従業員が利用するシステムを守ります。一方、セキュリティベンダーでは、複数の顧客に対して監視、診断、製品導入、コンサルティングなどを提供します。

 

比較項目

事業会社

セキュリティベンダー

守る対象

自社のシステムや情報

顧客企業のシステムや情報

業務の特徴

一つの環境を継続的に改善する

多様な業界や環境を経験する

関係者

社内の各部門が中心

顧客や協力会社が中心

身につきやすい力

社内調整、長期的な運用改善

専門技術、提案、顧客対応

働き方

自社方針の影響を受ける

案件や顧客の影響を受ける

自分が一つの組織を深く支えたいか、複数の案件で専門性を高めたいかを考えて選びましょう。

求人票で確認したい仕事内容と担当範囲

求人票に「セキュリティエンジニア」と書かれていても、実際の業務は企業によって異なります。監視や問い合わせ対応だけを担当する求人もあれば、設計、製品導入、脆弱性診断まで幅広く担当する求人もあります。

確認したい項目は、次のとおりです。

  • 監視、設計、構築、診断のどれを担当するか
  • 使用するセキュリティ製品やクラウド
  • 自社業務か顧客向け業務か
  • 定型作業と判断業務の割合
  • インシデント対応の担当範囲
  • チームの人数と役割分担
  • 入社後に任される最初の業務
  • 将来的に担当できる業務

抽象的な表現だけで判断せず、面接で一日の業務や具体的な案件例を質問しましょう。

研修制度と資格取得支援の確認方法

未経験者や経験の浅い人にとって、研修や指導体制は重要です。ただし、「研修あり」と記載されていても、動画教材を渡されるだけの場合や、短期間で終了するケースもあるため、具体的な内容まで確認することが重要です。

確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 研修の期間とカリキュラム
  • 実機やクラウドを使った演習の有無
  • 研修中の質問・相談先
  • 配属後のOJTや担当指導者
  • 資格受験料の補助
  • 教材費や研修費の補助
  • 合格時の報奨金や資格手当
  • 勉強会や外部研修への参加制度

制度があるだけでなく、実際に利用されているか、業務時間内に学習できるかも確認するとよいでしょう。

夜間対応・オンコール勤務の確認ポイント

セキュリティ監視やインシデント対応を行う職場では、夜勤やオンコール勤務が設定されることがあります。生活リズムや家庭の事情に影響するため、入社前に具体的な条件を確認しましょう。

面接で確認したい項目は、次のとおりです。

  • 24時間365日の監視体制か
  • 夜勤を含む交代制勤務か
  • オンコール当番の頻度
  • 実際に呼び出される回数
  • 夜勤・待機・呼び出しの手当
  • 呼び出し後の代休制度
  • 一人勤務か複数人勤務か
  • 緊急時の連絡・支援体制

「夜間対応あり」という情報だけでは負担を判断できません。当番回数や平均的な対応件数まで確認することが大切です。

未経験者が注意したい求人の特徴

未経験者を大量に募集している求人の中には、セキュリティとは関係の薄い業務へ配属されたり、十分な研修を受けられなかったりするケースもあります。職種名だけで応募せず、入社後の仕事内容とキャリアパスを確認しましょう。

注意したい求人の特徴は、次のとおりです。

  • 仕事内容が「IT業務全般」など曖昧
  • 入社前に具体的な配属先や担当業務を書面等で明示しない
  • 短期間で高収入になれると強調している
  • 研修内容や期間が明記されていない
  • セキュリティ以外の業務へ配属される可能性が高い
  • 待機期間中の給与条件が不明
  • 夜勤や客先常駐(労働者派遣契約・SES等)に関する説明がない
  • 離職率や評価制度に関する説明が曖昧

不明点を質問した際、具体的に答えてもらえる企業かどうかも判断材料になります。

よくある質問

Q1.セキュリティエンジニアの主な仕事内容は?

A1.セキュリティエンジニアの主な仕事は、サイバー攻撃や情報漏えいから企業のシステムやデータを守ることです。企業や担当職種によって業務範囲は異なりますが、代表的な仕事内容には次のものがあります。

  • セキュリティ対策の企画・設計
  • ファイアウォールや認証機能の導入
  • ネットワークやシステムの監視
  • 脆弱性の調査と修正
  • 不正アクセスやマルウェアへの対応
  • インシデント発生時の原因調査
  • 社内ルールや対応手順の整備
  • 従業員向けのセキュリティ教育

技術的な作業だけでなく、経営層や他部署への説明、外部ベンダーとの調整なども重要な業務です。

Q2.SEとセキュリティエンジニアの違いは?

A2.SEは、顧客や利用者の要望に合わせてシステムを設計・開発する職種です。一方、セキュリティエンジニアは、システムを安全に利用できるように、攻撃や情報漏えいへの対策を企画・実施します。

  • SE:必要な機能や仕組みを設計する
  • セキュリティエンジニア:システムに潜むリスクを減らす

SEが要件定義から開発、テストまでを担うのに対し、セキュリティエンジニアはリスク分析や監視、脆弱性対応などを専門とします。ただし、安全なシステムを作るには開発段階からセキュリティを考慮する必要があるため、両者が連携して業務を進めることが重要です。

Q3.非IT分野の出身・未経験からでもセキュリティエンジニアになれる?

A3.非IT分野や未経験からでも、セキュリティエンジニアを目指すことは可能です。ただし、専門知識が不要という意味ではありません。ネットワークやサーバー、OSなどの基礎を学び、実際に環境を構築・操作する経験を積む必要があります。

非IT分野での経験が生かしやすい能力には、次のようなものがあります。

  • 情報を整理して文章にまとめる力
  • 相手に分かりやすく説明する力
  • 法令やルールを読み解く力
  • 関係者との調整力
  • 顧客の課題を聞き取る力

技術力に加えて説明や調整が求められるため、これまでの業務で培った能力が強みになる場合もあります。資格だけでなく、実践的な学習にも取り組みましょう。

Q4.セキュリティエンジニアになるには何年必要?

A4.必要な期間は、現在のIT知識や目指す職種によって異なります。IT未経験者が基礎から学ぶ場合は、半年から1年程度かけて学習し、監視・運用などの初級職へ応募するのが一般的です。ただし、高度な診断やインシデント対応を一人で担えるようになるには、複数年の実務経験が必要です。

目安となる流れは、次のとおりです。

  1. ITとセキュリティの基礎を学ぶ
  2. 資格取得や環境構築に取り組む
  3. 運用・監視などの業務を経験する
  4. 脆弱性対応や調査を担当する
  5. 設計やインシデント対応へ進む

年数だけでなく、担当した業務の範囲と、自分で判断・改善した経験が重要です。

Q5.セキュリティエンジニアの仕事は将来なくなる?

A5.AIや自動化ツールによって、ログの分類や定型的な監視、脆弱性情報の整理などは効率化されると考えられます。しかし、企業ごとのリスクを評価し、対応の優先順位を決め、関係者と調整する仕事まで完全に自動化するのは困難でしょう。

今後も人が担うと考えられる業務には、次のものがあります。

  • 複雑なインシデントの原因分析
  • 事業への影響を踏まえた判断
  • セキュリティ戦略やルールの策定
  • 経営層や顧客への説明
  • 新しい技術に対するリスク評価
  • AIによる分析結果の確認
  • 攻撃者の意図や行動の推測

仕事がなくなるというよりも、AIを活用しながら高度な判断を行う職種へ変化していくと考えられます。

 

株式会社DYM 人事部長 熊谷直紀

監修者

株式会社DYM 人事部長 熊谷直紀

横浜国立大学理工学部卒。
株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。

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