営業事務の業務内容とは?仕事内容・必要スキル・一般事務との違いを徹底解説

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営業事務の業務内容とは?仕事内容・必要スキル・一般事務との違いを徹底解説

はじめに

営業事務は、見積書や請求書の作成、顧客対応、受発注や売上データの管理などを通じて営業部門を社内から支える重要な職種です。しかし業務範囲が広く、企業や業界によって任される仕事が変わるため、「どこまでが営業事務の仕事なのか」と疑問を持つ方も少なくありません。本記事では、営業事務における具体的な業務内容を、実務フローに沿ってわかりやすく整理し、必要なスキル、一般事務との違い、公的統計に基づく求人動向まで徹底解説します。

営業事務とは

営業事務がどのような位置づけの職種なのか、役割と一般事務との違い、公的統計でみた全体像の順に確認します。

営業事務の役割と位置づけ

営業事務とは、見積書や受発注書類の作成、顧客対応、売上や在庫のデータ管理を担い、営業部門を社内から支える職種です。営業担当者が社外での商談や訪問に時間を使えるよう、社内に残る事務処理をまとめて引き受ける役割を果たします。

この職種の特徴は、作業の代行にとどまらず、取引の成立に必要な手続きそのものを動かしている点にあります。見積書や契約書、請求書の作成が止まれば取引も前に進みません。そのため、営業事務の処理の速さと正確さは、売上の計上タイミングにも影響します。

営業チームの一員として扱われることが多く、自分が処理した案件が受注や売上という形で結果に表れやすい点は、この仕事のやりがいにつながります。一方で、金額と期日を扱う業務が中心となるため、確認を省かない姿勢が常に求められる職種でもあります。

一般事務との違い

一般事務との最大の違いは、営業事務が顧客や案件に直接紐づく業務を担当し、取引の進行そのものに関与する点です。一般事務が社内向けの事務作業を幅広く受け持つのに対し、営業事務は特定の営業部門や特定の顧客に付随する業務を担います。

求人市場での需給バランスにも、はっきりした差があります。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に掲載されたハローワーク求人統計データ(令和7年度)では、営業事務の有効求人倍率は1.31、一般事務の有効求人倍率は0.29で、4倍以上の開きがあります。求人賃金(月額)も営業事務が23.8万円、一般事務が21.6万円となっており、営業事務のほうが高くなっています。

同じ「事務職」という言葉でくくられていても、応募のしやすさや提示される賃金の水準は異なります。事務職を志望する際は、職種名の違いが求人の実態の違いに対応していることを押さえておくと、選択の幅が広がります。

 

出典:一般事務 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
出典:営業事務 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)

営業事務の就業者数と平均像

職業情報提供サイト(job tag)によると、営業事務の就業者数は872,440人となっています(令和2年国勢調査結果の加工値)。また同サイトの統計(令和7年賃金構造基本統計調査の加工値)では、平均年齢43.3歳、月間労働時間158時間、賃金(年収)525.1万円と示されています。ただし、これらの数値の読み方には注意を要します。同サイトの「賃金(年収)」は賃金構造基本統計調査を加工した値で、賞与や時間外手当、勤続年数の長い層を含むため、求人票に示される金額とは性質が異なります。応募時の目安としては、求人賃金(月額)23.8万円のほうが実態に近い数値といえます。同サイトにも、掲載されている統計データは必ずしもその職業のみを表すものではない旨の注記が付されています。

なお、同調査(令和7年)全体では、一般労働者の所定内給与額は男女計で340.6千円、男性373.4千円、女性285.9千円でした。職種を限定しない全体平均であり、営業事務の水準を直接示すものではありませんが、賃金を比較する際の基準として押さえておくと役立ちます。

 

出典:営業事務 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
出典:令和7年賃金構造基本統計調査の概況|厚生労働省

 

業務範囲は企業規模や業界で変わる

営業事務という職種名は共通でも、任される業務範囲は企業によって大きく異なります。担当領域に差が出る主な理由は、企業規模に応じた分業の度合いや、受発注システムの整備状況が異なるためです。

人数の少ない企業では、受発注から請求、入金確認、在庫の管理までを一人が通して担当することが珍しくありません。業務の全体像を早く把握できる一方、処理の集中による負荷は大きくなります。

これに対して、組織の大きい企業では受注専任、請求専任といった形で担当が分かれ、一人が扱う範囲は狭くなります。その代わり処理件数は多く、定型業務を速く正確に回す力が問われます。

扱う商材によっても実務は変わります。在庫を持つメーカーや卸売では在庫管理と納期調整の比重が高く、在庫を持たないサービス業や無形商材では契約管理と請求処理の比重が高くなります。求人票を読む際は、職種名だけでなく、業務内容の欄にどの工程が書かれているかを確認すると、実際の仕事の中身を見分けやすくなります。

営業事務の主な業務内容

営業事務の業務は、取引に使う書類の作成と処理、社内外とのやり取り、資料の作成と保管という柱に整理できます。ここではそれぞれの実務を順に見ていきます。

書類作成・処理

営業事務が扱う主な書類は、会社間の取引に欠かせないものが大半を占めます。

 

 

書類の種類

概要・役割

見積書

商品やサービスの価格、数量、条件などを記載し、顧客に事前に提出する書類。取引の出発点になります。

契約書

取引内容や条件を明文化し、双方の合意を記録として残す書類。トラブルを防ぐため正確な記載が求められます。

請求書

商品やサービスの代金を請求するために発行する書類。金額や振込先の正確さが必須です。

発注書(注文書)・申込書

顧客から受け取る場合は購入の意思を示す書類として、自社が仕入先や外注先に出す場合は発注内容を伝える書類として扱います。顧客が購入の意思を表明する書類。営業事務が内容を記入して送付することもあります。

納品書・検収書

商品やサービスを納めたことを示し、顧客の受領を確認する書類です。

伝票

社内の会計処理や事務手続きに使う書類です。

 

これらの書類は取引の証拠として残るため、金額・数量・日付の記載ミスを出さないことが、営業事務の業務で最も優先される要件になります。書類の手続きが止まれば取引も止まるため、期日の管理も欠かせません。

書類の保存についても決まりがあります。国税庁によると、法人の帳簿書類等は原則として、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存する必要があります。青色申告書を提出した事業年度で欠損金額(青色繰越欠損金)が生じた場合などは10年間(平成30年4月1日前に開始した事業年度は9年間)です。保存の対象となる書類には、注文書、契約書、領収書などが含まれます。保存期間は書類の種類ごとに自己判断で決めるものではなく、税法上の定めに従って管理する必要があります。

 

出典:帳簿書類等の保存期間|国税庁

メール・電話対応

営業担当者が外出している時間帯や確認のみの問い合わせには、営業事務がメール・電話で迅速に対応します。

  • 主な対応内容:商品・サービスの仕様、価格、納期、発注状況の確認など

トラブル対応:クレームや緊急連絡の一次対応。内容を正確に記録し、対応範囲(自身で回答か担当へ引き継ぎ)を明確に切り分けます。

クレームや急を要する連絡の一次対応も重要な役割です。顧客からの申し出は、内容を正確に記録したうえで、自分で回答できる範囲と担当者へ引き継ぐ範囲を切り分けて対応します。判断を誤れば二重対応や回答の遅れを招くことから、事前の取り次ぎルール策定が実務上のポイントです。

自社の商品やサービスについての基本的な知識、丁寧な言葉遣い、そして回答までの速さが、この業務の評価につながります。

資料作成

営業会議の資料や顧客向けの提案資料、報告書の作成も営業事務の業務に含まれます。主に次のような資料を扱います。

 

 

資料の種類

概要・役割

営業会議資料

前回からの進捗、売上実績、今後の方針、課題と改善点をまとめます。グラフや表を使い、会議中に読み取れる形に整えます。

顧客向け提案資料

商品やサービスの特徴、導入のメリット、導入事例、実績データを、顧客の状況に合わせて構成します。

報告書・提案書

営業活動の結果や今後の提案内容を整理します。社内向けの進捗報告書や経営層向けの売上報告書も含まれます。

商品説明資料

新商品や新サービスの特徴、仕様、価格をまとめ、営業担当者が説明に使える形にします。

実績データの可視化

売上や顧客のデータをグラフ・表にし、成果と課題が一目でわかる資料に整えます。

 

資料作成では、情報の正確さと伝わりやすさの両方が求められます。あわせて、社外秘情報や顧客ごとの情報の扱いにも配慮が必要です。

ファイリングと保管

取引に関わる書類や資料は、管理ルールを定めて適切に保管します。

ファイリングの目的は整理そのものではなく、必要な書類を必要なときに短時間で取り出せる状態を保つことにあります。インデックスやラベル、電子データのタグ付けや命名規則は、そのための手段です。

機密情報や個人情報を含む書類は、施錠できるキャビネットやアクセス制限を設けたフォルダで管理します。重要なデータは、クラウドストレージや外部媒体へバックアップを行い、障害時にも業務を止めない体制を整えておきます。

営業事務の1日の流れ

業務の組み立て方は企業により異なりますが、一般的な1日のスケジュール例は以下のとおりです。

 

時間帯

主な業務内容

朝(始業直後)

メール・社内連絡の確認、当日締切処理および顧客への回答待ち案件の洗い出し、着手順序の決定

午前

見積書・請求書の作成、受注データ入力、売上データ登録など、正確性を要する集中作業

午後

顧客・取引先からの問い合わせ対応、納期確認・調整、営業担当者からの突発的な依頼対応

夕方(終業前)

当日の処理内容確認、翌日への引き継ぎ案件整理(月末・期末は請求処理や締め作業を実施)

 

終業前には、当日の処理内容の確認と、翌日に引き継ぐ案件の整理を行います。月末や期末は請求処理と締め作業が重なるため、繁忙期は前倒しで準備を進めるのが一般的です。

顧客管理と案件管理

営業事務が担う情報管理のうち、特に成果に直結するのが顧客管理と案件管理です。管理ツールの使い方とあわせて解説します。

顧客管理

顧客管理では、顧客に関する情報を一元的に管理し、営業活動をスムーズに進められる環境を整えます。

顧客管理の実務上の要点は、契約更新や再提案のタイミングを逃さないよう、期日を事前に通知できる形で情報を持つことです。カレンダーやリマインダー機能を活用し、営業担当者へ前もって共有します。顧客情報は常に最新の状態に保ち、変更のたび速やかに更新することが欠かせません。蓄積した顧客情報を分析すれば、売上の傾向や取引の多い顧客層の把握が可能です。これは営業戦略の立案や、既存顧客からの受注率向上につながる貴重な材料となります。

案件管理

案件管理は、個々の商談の進行状況を把握・共有する業務です。

案件管理が機能すれば、担当者不在時もチーム内で状況を即座に共有でき、異動・退職時の引き継ぎもスムーズです。業務の属人化を防ぎ、営業組織の安定性を支える不可欠な役割を果たします。

進捗と受注確度を可視化することで、営業マネージャーが支援の必要な案件を見極めやすくなります。チーム全体で案件を振り返り、受注・失注の理由を整理すれば、営業品質の改善材料にもなります。

CRM・SFAなど管理ツールの活用

近年は、Excelや紙の台帳に代わり、CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)といった専用ツールの導入が進んでいます。導入により、顧客情報と案件情報をリアルタイムで一元管理でき、入力漏れや重複を防止できます。

クラウド型のシステムであれば、在宅勤務や外出先からも最新情報を参照できます。ツール導入の効果は、入力ルールを統一し、全員が同じ粒度で情報を残すことで初めて安定して得られます。導入そのものより、運用ルールの整備と定着が成果を分ける点に注意が必要です。

売上管理と在庫管理

売上管理と在庫管理

営業事務は、売上と在庫という経営判断に直結するデータの管理も担うことが多い職種です。それぞれの業務内容と、両者の連携を見ていきます。

売上管理

売上管理では、日々の売上データを記録し、表計算ソフトや管理システムで集計・分析します。主な業務は次のとおりです。

 

 

業務項目

業務内容

売上データの記録

顧客別・商品別に取引内容、売上金額、納品日などを入力します。

月次・年次報告書の作成

売上実績を集計し、目標の達成状況がわかる形にまとめます。

データ分析

好調な商品やサービス、売上の大きい顧客を把握し、次の施策の材料にします。

予算との比較

実績と予算を突き合わせ、達成度と課題を整理します。

請求業務との連携

売上データは請求書の発行や入金管理と連動するため、記録の正確さが前提になります。

 

 

売上データは請求や入金処理に直結するだけに、入力時点の誤りが誤請求や請求漏れに直結します。締め日前後の確認手順を定型化することが、ミス防止の有効な対策です。

在庫管理

在庫管理は、商品の供給と納品を滞らせないための業務です。システム上の数量と実在庫の差を確認する棚卸も、この業務に含まれます。主に次の作業を行います。

 

 

業務項目

業務内容

在庫数量の把握

商品ごとの在庫数を常に確認し、不足と過剰の両方を防ぎます。

発注・補充管理

在庫が一定数を下回った際に発注や補充の手続きを行い、納期と数量を調整します。

納品管理

顧客への納品指示や出荷手配を行い、納品書の作成と納品状況の確認を担います。

棚卸作業

定期的に実在庫を数え、システム上の数量との差異を確認します。差異があれば原因を調べ、必要に応じてデータを修正します。

不良品・返品管理

不良品や返品が発生した際の在庫データの調整と処理を行います。

 

売上管理と在庫管理の連携

売上管理と在庫管理は切り離せません。売上データから需要の動きを読み取り、発注量と発注時期に反映させることが、在庫切れと過剰在庫の両方を防ぐ基本的な考え方です。また、在庫状況が正確にわかっていれば、顧客への納期回答もその場で返せるようになります。

このように、営業事務は売上と在庫のデータを通じて、企業の事業運営の基礎を支える役割を担っています。

受発注業務

受発注業務は、商品やサービスが顧客に届くまでの流れを管理する業務です。主な業務フローと内容は以下のとおりです。

 

区分

工程・項目

具体的な業務内容・注意点

受注処理

注文内容の確認

商品名、数量、納期、納品先、請求先を漏れなく確認します。

在庫確認

在庫不足時は補充・生産の手配要否を判断し関係部門と連携します。

出荷指示

倉庫や物流部門へ出荷を指示し、出荷伝票・納品書を作成します。

納品管理

納品完了を確認し、顧客連絡や納品書・受領書の管理を行います。

請求連携

受注処理完了後、売上データ登録と請求書発行につなげます。

トラブル対応

納期遅延や在庫不足、注文誤り発生時に関係先と連絡・調整します。

発注・納期管理

発注業務

発注書を作成し、仕入先・外注先に内容・納期・数量を正しく伝えます。

外注先連絡

発注内容と納期を確認し進捗を把握。変更・追加依頼も行います。

納期管理

スケジュールを管理し、遅れ見込み時は営業や顧客へ事前連絡します。

現場連携

倉庫・工場と到着確認を行い、在庫・生産管理と情報共有します。

書類管理

納品書・検収書を確認し、必要に応じて関係先へ送付します。

補充計画

在庫状況をもとに、必要な発注量と発注時期を計画します。

受注処理で最初に確認すべきは在庫と納期で、ここを曖昧にしたまま受け付けると後工程すべてに遅れが波及します。受付の時点で確認事項を定型化しておくことが、トラブルを減らす近道です。

納期遅延が避けられない状況では、隠さず判明した時点で速やかに見通しを伝える対応が欠かせません。連絡の遅れは、遅延そのもの以上に企業の信頼を損なう恐れがあります。

社内外の連携

営業事務は、社内の各部門と社外の取引先をつなぐ役割も担います。連携の相手と内容を整理します。

社内連携

営業事務は、営業部門だけでなく経理・生産・購買・物流・人事といった部門と情報を共有しながら業務を進めます。

 

社内連携で営業事務が果たしている機能は、部門ごとに分散している情報を一か所に集め、同じ前提で判断できる状態をつくることです。情報の行き違いを防ぐことが、結果として全体の処理速度を上げます。

 

連携・共有対象

業務内容・連携事項

経理部門

売上、請求、入金状況、経費精算に関する情報を共有し、処理の正確さと速さを確保します。

生産部門・購買部門

受注内容、納期、在庫状況を共有し、生産計画や発注計画の調整を図ります。

物流部門

納品や出荷のスケジュール、納品先情報、配送状況を共有します。

人事・総務部門

業務マニュアルの整備や研修、業務効率化について連携します。

情報共有ツール

社内メール、チャットツール、グループウェアを使い、必要な情報を確実に行き渡らせます。

会議・打ち合わせ

営業会議や部門間の打ち合わせに参加し、進捗と課題を共有します。議事録の作成を担うこともあります。

社内連携で営業事務が果たしている機能は、部門ごとに分散している情報を一か所に集め、同じ前提で判断できる状態をつくることです。情報の行き違いを防ぐことが、結果として全体の処理速度を上げます。

 

社外連携

社外連携は、顧客や取引先、外注先との関係を保つための業務です。

主な業務は以下のとおりです。

 

区分・目的

具体的な業務内容・ポイント

顧客とのやり取り

納品、請求、支払い、契約更新に関する連絡を担当。問い合わせへの迅速な対応を含みます。

取引先・外注先との連携

発注、納期確認、支払い手続き、納品書や請求書の正確な受渡・やり取りを行います。

クレーム対応

申し出の内容を記録し、関係部門と連携して対応方針を決定。再発防止の検討も実施します。

情報の正確な伝達

メール、電話、書面のうち、状況・重要度に応じた最適な手段を選んで確実に伝えます。

信頼関係の構築

丁寧な対応、素早い返答、約束の遵守を徹底することで、継続的な取引へとつなげます。

 

社外とのやり取りにおいて、営業事務は会社の窓口とみなされます。丁寧な言葉遣いと迅速な対応が会社全体の印象を左右することを、常に意識しましょう。

営業事務に必要なスキル

営業事務の求人で求められる主なスキルと、その具体的な要件は以下のとおりです。

 

求められるスキル

具体的な要件・評価されるポイント

PCスキル

・Excel:VLOOKUP関数やピボットテーブルを用いた集計・分析

・Word:体裁の整った契約書・報告書の作成

・PowerPoint:営業会議や提案用の資料作成

・タイピング:大量入力に対応する速さと正確さ

※テンプレート活用等による作業の定型化・効率化が評価されます。

コミュニケーション能力

・ヒアリング力:要望や前提条件の正確な把握

・伝達力:必要な情報の過不足のない共有

・電話/メール対応:丁寧な言葉遣いと速い返答

・調整力:関係者の都合を踏まえた業務の推進

正確性とスピード

・日付・金額・数量のミス防止

・締切から逆算したスケジュール管理

・チェック手順の固定化や標準化による効率化

ビジネスマナー

・適切な敬語表現(電話・メール・来客時)

・基本的な受付・案内などの来客応対

・秘書検定などの資格があると評価されやすい・秘書検定などの客観的資格の保持

情報管理能力

・顧客別・案件別の情報一元管理

・紙および電子データの効率的なファイリング

・個人情報・社外秘情報の適切な取り扱い

柔軟性・協調性

・イレギュラー案件への臨機応変な対処

・他部署や営業担当者とのチームワーク

・優先順位を的確に判断する力

あわせて、スケジュール管理やタスク管理の力、自社の商品・サービスについての知識も、顧客対応と資料作成の質を左右します。

営業事務の求人動向とキャリアパス

営業事務の求人動向とキャリアパス

最後に、有効求人倍率でみた営業事務の位置づけと、その後のキャリアの選択肢を整理します。

求人市場でみた営業事務

厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」によると、令和8年8月の有効求人倍率は1.18倍(季節調整値)、新規求人倍率は2.06倍、正社員有効求人倍率は1.00倍でした。

この全体水準と比べると、令和7年度の営業事務の有効求人倍率1.31は全体平均を上回っており、事務職のなかでは応募先を見つけやすい職種に位置づけられます。一方、一般事務は0.29と全体を大きく下回っています。事務職を志望する場合、営業事務を選択肢に入れることで応募できる求人の幅は広がりやすいといえます。

 

出典:営業事務 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
出典:一般職業紹介状況(令和8年8月分)について|厚生労働省

 

キャリアパスの選択肢

 

営業事務として経験を積んだ後の進路は、おおむね次の方向に分かれます。

 

 

キャリアパスの方向性

具体的な業務・内容

事務職での専門性向上

受発注管理や契約管理、与信管理など、特定領域の実務に深く関わる

チームのまとめ役(マネジメント)

業務フローの整備やメンバーの育成、マニュアル作成を担う

営業職へのキャリアチェンジ

顧客と商品への理解を活かし、提案する側に回る

関連部門への異動

経理、購買、物流など、連携してきた部門の業務に移る

 

営業事務の経験が他部門で評価されやすいのは、受注から請求までの流れを一通り把握しているからです。この業務理解により、配置転換後の立ち上がりも早くなります。自分がどの業務に時間を使ってきたかを整理しておくと、次の選択の判断材料になります。

まとめ

営業事務は、見積書や請求書の作成、顧客や取引先への対応、顧客・案件情報の管理、売上と在庫のデータ管理、受発注と納期の管理などを担い、営業部門を社内から支える職種です。扱う書類が取引の証拠として残るため、金額や期日の正確さが業務の前提となり、帳簿書類等は税法上の定めに従って原則7年間保存する必要があります。

一般事務との違いは、顧客や案件に直接紐づく業務を担当する点です。令和7年度のハローワーク求人統計データによると、有効求人倍率は営業事務が1.31、一般事務が0.29となっており、求人の見つけやすさに大きな差が見られます。また、求人賃金(月額)についても営業事務が23.8万円、一般事務が21.6万円と、営業事務が高い水準にあります。

必要なスキルは、PCスキルやコミュニケーション能力、正確性とスピード、ビジネスマナー、情報管理能力、柔軟性・協調性です。いずれも個人の注意だけに頼らず、手順化やテンプレート化で仕組みに落とし込めるかが評価の分かれ目となります。経験を積んだ後は、事務職としての専門性を深める道、チームのまとめ役になる道、営業職や関連部門へ移る道などが選択肢になります。

よくある質問(FAQ)

よくある質問

Q1.営業事務と一般事務の違いは何ですか?

A1.営業事務は営業部門に付随し、顧客や案件に直接紐づく業務を担当します。一般事務は社内向けの事務作業を幅広く受け持ちます。求人市場での需給にも差があり、令和7年度のハローワーク求人統計データでは、営業事務の有効求人倍率が1.31、一般事務が0.29でした。

 

出典:一般事務 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
出典:営業事務 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)

 

Q2.未経験でも営業事務に応募できますか?

A2.未経験者を対象とした求人も見られます。応募にあたっては、Word・Excelの基本操作と、電話やメールでの対応経験が評価されやすい要素です。採用の条件は企業ごとに異なるため、求人票に記載された必須条件と歓迎条件を確認してください。

Q3.営業事務の給与水準はどのくらいですか?

A3.職業情報提供サイト(job tag)では、令和7年度の営業事務の求人賃金(月額)は23.8万円(対前年度差0.7万円)とされています。職業情報提供サイト(job tag)では、令和7年度の営業事務の求人賃金(月額)は23.8万円(対前年度差0.8万円)とされています。また、賃金構造基本統計調査(令和7年)を加工した賃金(年収)は525.1万円ですが、これは賞与や時間外手当、勤続年数の長い層を含む統計上の値であり、求人票の提示額とは性質が異なります。なお、具体的な金額は地域や企業規模、雇用形態によっても変動します。

 

出典:営業事務 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)

 

Q4.営業事務でよく使うソフトやツールは何ですか?

A4.Word、Excel、PowerPointといったオフィスソフトに加え、社内の販売管理システム、CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)が使われます。Excelでは、VLOOKUP関数やピボットテーブルを使った集計の経験が実務で役立ちます。

Q5.営業事務の仕事で難しいと感じるのはどのような場面ですか?

A5.月末や期末など処理が集中する時期の業務量の調整、納期遅延や注文内容の相違が生じた際の調整、複数の依頼が同時に入った際の優先順位づけなどが挙げられます。いずれも、確認手順と連絡ルールを事前に決めておくことで負担を抑えやすくなります。

Q6.営業事務の経験はどのようなキャリアにつながりますか?

A6.受発注管理や契約管理といった特定領域の専門性を高める道、業務フローの整備やメンバー育成を担う道、営業職へ移る道、経理・購買・物流など連携してきた部門へ移る道があります。受注から請求までの流れを把握している点が、他部門でも評価されやすい要素です。

Q7.営業事務が扱う書類はどのくらい保存する必要がありますか?

A7.国税庁によると、法人の帳簿書類等は原則として、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存する必要があります。青色申告書を提出した事業年度で欠損金額が生じた場合などは10年間(平成30年4月1日前に開始した事業年度は9年間)です。保存対象には注文書、契約書、領収書などが含まれます。

 

出典:帳簿書類等の保存期間|国税

株式会社DYM 人事部長 熊谷直紀

監修者

株式会社DYM 人事部長 熊谷直紀

横浜国立大学理工学部卒。
株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。

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