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総務事務でキャリアアップ!知っておきたい仕事内容から給料・やりがいまで徹底解説

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総務事務でキャリアアップ!知っておきたい仕事内容から給料・やりがいまで徹底解説

はじめに

総務事務はどんな仕事内容なのか?総務事務の業務内容、1日のスケジュール、給料からなり方までを徹底解説。総務事務を目指している人必見の情報が満載です。この記事を読んで総務事務の魅力を学び、皆さんの就職活動に活用してください。

総務事務とは

総務事務は、企業や組織の運営を円滑に進めるために欠かせない存在です。

会社全体の「縁の下の力持ち」として、社員が安心して働ける環境づくりや、組織運営に必要なさまざまなサポートを担います。

総務事務の業務範囲は非常に広く、備品管理や施設管理、社内イベントの運営、各種書類の作成・管理、福利厚生の手続き、労務管理、法務・契約書対応、来客・電話対応など、会社の規模や業種によっても内容が変わります。

 

近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)や働き方改革の影響で、ITツールを活用した業務効率化や、新しい働き方への対応も総務事務の重要な役割となっています。

 

総務事務の業務内容

総務事務は「何でも屋」と呼ばれることもあるほど、業務範囲が広いのが特徴です。

ここでは、代表的な業務内容を具体的に解説します。

 

備品・設備管理の具体例

総務事務の基本業務のひとつが、オフィスの備品や設備の管理です。

コピー用紙や文房具、パソコンやプリンタなどのIT機器、会議室や応接室の予約・管理など、社員が快適に働くための環境を整えます。

しかし、備品管理は、単なる在庫のチェックや発注だけではありません。

たとえば、コピー用紙の発注一つとっても、使用頻度や部署ごとの消費傾向を分析し、無駄な在庫を減らしつつ、切らさない工夫が必要です。

また、プリンターやパソコンなどのIT機器は、定期点検やリース契約の更新、故障時の業者手配など、計画的な管理が求められます。

 

具体的な業務例:

備品の在庫管理と発注、納品確認

故障・不具合時の修理手配や業者対応

オフィスのレイアウト変更や引越し対応

防災備蓄品や衛生用品の管理

 

備品管理は地味に見えますが、社員の生産性や満足度に直結する重要な仕事です。

また、コスト意識や在庫管理能力も求められます。

 

トラブル事例:

「急な会議でプロジェクターが必要になったが、ランプ切れで使えなかった」「プリンターのトナーが切れて印刷が止まり、全社に影響が出た」など、備品管理のミスは業務全体に波及します。

こうしたトラブルを防ぐため、備品リストや在庫管理表をExcelやクラウドツールで一元管理し、アラート機能を活用する企業も増えています。

 

社内行事・イベント運営の流れ

社内イベントは、単なる「楽しい行事」ではなく、社員のモチベーションや組織の一体感を高める重要な役割を持っています。

たとえば、健康診断や防災訓練、表彰式、歓送迎会など、多様なイベントを年間スケジュールに沿って企画・運営します。

 

主な流れ:

イベントの企画・予算立案

会場や業者の手配、スケジュール調整

案内状や参加者リストの作成

当日の運営・司会進行

終了後の精算・アンケート回収

 

成功事例:

「オンライン表彰式を初めて実施し、全国の拠点をつないで一体感を演出できた」「健康経営の一環でウォーキングイベントを開催し、社員の健康意識が高まった」など、創意工夫で組織に新しい風を吹き込むことも可能です。

 

失敗事例:

「会場予約を忘れて直前で慌てて手配」「参加者リストの取りまとめが遅れ、案内状の発送がギリギリになった」など、段取りミスは大きなトラブルにつながります。

そのため、イベント運営には「逆算スケジュール」と「チェックリスト」の活用が不可欠です。

 

総務事務は「縁の下の力持ち」として、細やかな気配りと段取り力が求められます。

 

書類作成・文書管理のポイント

総務事務は、社内外のさまざまな書類を作成・管理します。

契約書や稟議書、議事録、社内規程、各種申請書など、正確性と機密性が重視される業務です。

近年、ペーパーレス化や電子契約の普及により、総務事務もITスキルがますます重要になっています。

たとえば、クラウドストレージ(Google Drive、OneDriveなど)を活用した文書管理や、電子印鑑サービス(クラウドサイン、DocuSignなど)で契約書のやり取りを効率化する企業が増加中です。

 

 

ポイント:

書式やテンプレートの統一

電子化・ペーパーレス化への対応

保管期限や廃棄ルールの徹底

文書管理システムで「誰が・いつ・どのファイルを編集したか」を記録

社内規程やマニュアルも電子化し、常に最新版を共有

個人情報や機密情報はアクセス権限を厳格に設定


 

トラブル防止策:

「ファイルの誤送信」「最新版の取り違え」「退職者による情報漏洩」などを防ぐため、定期的なファイル整理やアクセス権限の見直しが重要です。

 

ミスや漏れが許されないため、細部まで注意を払うことが大切です。

また、法改正やコンプライアンスにも敏感である必要があります。

 

他部署・外部との連携業務

総務事務は、社内の「調整役」としての力量が問われます。

たとえば、経理部門と連携して請求書の処理を進めたり、人事部門と協力して入退社手続きを行ったりします。

 

主な連携業務:

他部署からの依頼対応や情報共有

取引先との契約・請求処理

行政手続きや届出の対応

社会保険や労働保険の手続き

 

コミュニケーション力や調整力が求められる場面が多く、信頼される存在になることが重要です。

 

外部との連携例:

行政機関への各種届出(社会保険、労働保険、登記変更など)

ビル管理会社や清掃業者との契約・調整

取引先との契約書締結や請求・支払い業務

 

コミュニケーションのポイント:

相手の立場やスケジュールを考慮した依頼・連絡

依頼内容や締切を明確に伝える

トラブル発生時は、迅速かつ誠実な対応を心がける

総務事務の1日の流れ

総務事務の1日の流れ

総務事務の1日は、ルーチンワークと突発的な対応が入り混じります。

ここでは、典型的な1日のスケジュール例をご紹介します。

 

午前中の主な業務

出社・メールチェック・来客対応

オフィスの清掃や備品の補充

書類の回収・配布、郵便物の仕分け

社内外からの問い合わせ対応

会議資料や稟議書の作成

 

午前中は、ルーチン業務や前日からの持ち越し案件を中心に、効率よくタスクをこなすことが求められます。

 

午後の主な業務

会議や打ち合わせへの出席・議事録作成

社内イベントや行事の準備・運営

契約書や申請書類の作成・チェック

備品発注や業者対応

社員からの各種相談・手続き対応

 

午後は、イレギュラーな依頼や突発的な対応が増える傾向があります。

優先順位をつけて、臨機応変に動く力が問われます。

 

繁忙期やイレギュラー対応

総務事務には、年度末や決算期、イベント前などの繁忙期があります。

また、突発的なトラブル(設備の故障、急な来客、災害対応など)にも即座に対応しなければなりません。

 

繁忙期の例:

年度末の契約更新・予算管理

新入社員受け入れ準備

年末調整や健康診断の手続き

 

イレギュラー対応の例:

オフィスの水漏れや停電、システム障害

社員の急病や事故対応

緊急の行政手続き

 

こうした場面で頼りにされるのが、総務事務の大きなやりがいでもあります。

 

総務事務の給料

総務事務の給与水準は、企業規模や地域、経験、スキルによって大きく異なります。ここでは、最新の統計データや求人情報をもとに、総務事務の給与事情を詳しく解説します。

 

企業規模・地域別の給与相場

総務事務の平均年収は、調査機関や職種の定義によって幅がありますが、全体の平均年収は約343万円~488万円とされています。

求人ボックスの統計によると、2025年の総務職の平均年収は約396万円、月給換算で約33万円、初任給は21万円程度が相場です。

企業規模別の傾向

それでは、企業規模ごとの総務職の年収傾向を具体的に見ていきましょう。

 

大手企業・上場企業

大手企業や上場企業では、総務事務の月給は25万円~35万円、年収は400万円~600万円台が目安です。

管理職やマネージャークラスになると、年収700万円以上も十分に狙えます。

 

中小企業

中小企業では、月給18万円~28万円、年収は300万円~450万円程度が一般的です。

企業規模が小さいほど給与水準はやや低くなる傾向がありますが、幅広い業務経験を積めるメリットもあります。

 

地域別の傾向

ここでは、地域によって異なる総務職の年収水準を見ていきましょう。

 

首都圏・都市部

東京都内の総務事務の平均月給は29万円台、品川区・港区・千代田区などのオフィス街では30万円前後まで上昇します。

大阪市中央区や名古屋市中区などの大都市圏も全国平均より高めです。

 

地方都市・郊外

地方都市や郊外では、月給22万円~25万円、年収250万円~350万円程度が中心です。

生活コストの違いもあり、給与水準は都市部よりやや低めとなります。

 

雇用形態別

正社員

正社員の総務事務は、年収327万円~419万円の層が最も多く、平均年収396万円が中央値です。

 

派遣社員・契約社員

派遣社員の平均時給は約1,464円、アルバイト・パートは約1,141円が相場です。

フルタイム換算でも年収250万円~300万円程度となります。

 

年代別の平均年収

総務事務の年収は、年齢や経験年数とともに上昇する傾向があります。

 

年代

平均年収

20代

381万円

30代

443万円

40代

513万円

50代

639万円

管理部門全体の平均(正社員523万円)と比べるとやや低めですが、経験を積むことで着実に年収アップが見込めます。

 

経験やスキルによる昇給・手当

総務事務の給与は、経験年数やスキル、担当業務の幅によって大きく変動します。

特に、昇給や手当の有無、管理職への昇進が年収アップのカギとなります。

 

経験・役職による違い

未経験・新卒

初任給は18万円~22万円が一般的です。補助的な業務からスタートし、徐々に担当範囲が広がります。

 

経験3年以上・中堅層

月給は25万円~30万円、年収400万円以上も目指せます。

後輩指導や業務改善、プロジェクト管理なども担当するようになります。

 

管理職・マネージャー

月給30万円~40万円、年収500万円~700万円以上。

部門の統括や経営層へのレポート、他部門との連携強化など、責任あるポジションです。


 

資格・スキルによる手当

資格手当

衛生管理者、社会保険労務士、日商簿記、秘書検定などの資格を取得すると、月3,000円~10,000円程度の資格手当が支給される場合があります。

 

ITスキル・語学力

ExcelやWord、PowerPointなどのITスキル、英語などの語学力があると、業務範囲が広がり評価されやすくなります。

グローバル企業や外資系では、英語力による手当や昇給も期待できます。

 

その他の手当・福利厚生

残業代・役職手当・住宅手当

残業代は法定通り支給されるほか、役職手当や住宅手当がある企業も多いです。

賞与(ボーナス)は年2回、月給2~4か月分が相場です。

 

福利厚生

社会保険完備、退職金制度、健康診断、資格取得支援、リモートワーク手当など、企業によってさまざまな福利厚生が用意されています。

 

総務事務の給料のまとめ

総務事務の給与は、企業規模・地域・経験・スキルによって大きく変動します。

平均年収は343万円~488万円、月給は22万円~30万円前後が中心ですが、大手企業や管理職では年収600万円以上も十分に目指せます。

経験を積み、資格やスキルを磨くことで、着実な昇給やキャリアアップが可能です。

給与や待遇の詳細は、求人票や面接時にしっかり確認し、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。

 

総務事務のやりがい

総務事務のやりがい

総務事務は、企業や組織の「縁の下の力持ち」として、会社全体を支える重要な存在です。日々の業務は多岐にわたり、目立つことは少ないかもしれませんが、その分だけ大きなやりがいや誇りを感じることができる仕事です。ここでは、総務事務のやりがいを「会社全体を支える達成感」と「社員や経営層から感謝される瞬間」に分けて、具体的に解説します。

 

会社全体を支える達成感

総務事務の最大のやりがいは、会社全体の運営を根底から支えているという達成感です。総務事務がいなければ、社員が安心して働ける環境は成り立ちません。たとえば、備品や設備の管理、社内イベントの運営、各種手続きや書類管理など、どれも会社の日常をスムーズに回すために欠かせない業務です。

 

1. 日常業務の積み重ねが会社の安定につながる

総務事務は、毎日のルーチンワークや突発的なトラブル対応を通じて、会社の基盤を支えています。例えば、オフィスの備品が常に整っていることで、社員はストレスなく仕事に集中できます。社内規程やマニュアルの整備、法令対応、労務管理なども、会社の信頼性や安全性を高める重要な役割です。

 

2. イベントやプロジェクトの成功体験

総務事務は、社内イベントやプロジェクトの企画・運営も担います。たとえば、入社式や表彰式、健康診断、社内研修など、会社の一大イベントを無事に成功させたときの達成感は格別です。準備から当日の運営、終了後のフォローまでを一貫して担当することで、「自分の仕事が会社全体の一体感や士気向上に貢献できた」と実感できます。

 

3. 業務改善・効率化による貢献

近年は、DX(デジタルトランスフォーメーション)や働き方改革の推進により、総務事務にも業務改善や効率化が強く求められています。たとえば、ペーパーレス化や電子契約の導入、クラウドサービスの活用など、新しい仕組みを導入して業務を効率化したとき、会社全体の生産性向上に貢献できる達成感があります。「総務が変わると会社が変わる」と言われるように、現場のアイデアや工夫が組織全体の進化につながるのです。

 

4. トラブル対応や危機管理の手腕

総務事務は、突発的なトラブルや危機的状況にも対応しなければなりません。たとえば、オフィスの設備トラブルや災害時の対応、緊急時の連絡体制の整備など、いざという時に頼りにされる存在です。こうした場面で冷静に対応し、会社の混乱を最小限に抑えられたとき、「自分の判断や行動が会社を守った」という大きな達成感を得られます。

 

5. 会社の成長や変化を間近で感じられる

総務事務は、会社の拡大や新規事業の立ち上げ、組織再編など、さまざまな変化の最前線に立つことができます。新しいオフィスの立ち上げや、制度改革、社内インフラの刷新など、会社の成長をダイレクトに感じながら、自分の仕事がその一部を担っているという実感を持てるのも大きなやりがいです。

 

社員や経営層から感謝される瞬間

総務事務は、日々のサポートや気配りによって、社員や経営層から直接感謝される機会が多い職種です。目立たない仕事の積み重ねが、誰かの「助かった」「ありがとう」につながったとき、総務事務ならではの喜びを感じることができます。

 

1. 急なトラブルや困りごとへの迅速な対応

「プリンターが壊れて会議資料が印刷できない」「急な来客対応が必要」「会議室の予約がダブルブッキングしてしまった」など、現場では日々さまざまなトラブルが発生します。こうした時に総務事務が迅速に対応し、問題を解決できたとき、社員や上司から「本当に助かった」「ありがとう」と感謝されることが多いです。

 

2. 社内イベントや福利厚生の充実で喜ばれる

社内イベントの運営や福利厚生の手続きも、総務事務の大切な仕事です。社員旅行や健康診断、表彰制度の運営など、社員の満足度や働きやすさを高める取り組みは、感謝や喜びの声として返ってきます。「イベント楽しかったです」「健康診断の段取りがスムーズで助かりました」など、直接フィードバックをもらえるのは大きなモチベーションになります。

 

3. 経営層からの信頼と評価

総務事務は、経営層と近い距離で仕事をする機会も多いです。たとえば、重要な会議の運営や、社内規程の整備、法令対応など、会社の根幹に関わる業務を任されることもあります。経営層から「総務がしっかりしているから安心だ」「いつもありがとう」と声をかけられると、自分の仕事に誇りを持てるでしょう。

 

4. 社員一人ひとりの「働きやすさ」に貢献できる

総務事務は、社員の入退社手続きや各種申請、オフィス環境の整備など、社員一人ひとりの「働きやすさ」を支える役割です。新入社員から「入社手続きがスムーズで安心できました」、産休・育休明けの社員から「手続きやサポートが手厚くて助かりました」など、個別の感謝の声をもらえることも多いです。

 

5. 小さな気配りが大きな信頼につながる

総務事務は、日々の小さな気配りやサポートが積み重なって、社員や経営層からの大きな信頼につながります。たとえば、季節ごとの備品や装飾の工夫、社内報や掲示物の分かりやすさ、細やかな清掃や整理整頓など、目立たないけれど誰もが「ありがたい」と感じる仕事がたくさんあります。こうした積み重ねが、総務事務のやりがいをより深いものにしています。

 

やりがいのまとめ

総務事務のやりがいは、会社全体を根底から支える達成感と、社員や経営層から直接感謝される喜びにあります。日々の業務は地道で多岐にわたりますが、その一つひとつが会社の成長や社員の働きやすさにつながっています。「誰かの役に立ちたい」「会社を裏方から支えたい」という思いを持つ方にとって、総務事務は大きなやりがいと誇りを感じられる仕事です。

 

総務事務の大変なところ

総務事務の大変なところ

総務事務は、企業の運営を支える重要な役割を担う一方で、他の職種にはない独特の大変さや課題を抱えています。ここでは「業務範囲が広く臨機応変さが求められる」「突発的なトラブル・イレギュラー対応」という2つの観点から、総務事務の現場で直面する難しさを詳しく解説します。

 

業務範囲が広く臨機応変さが求められる

総務事務の最大の特徴は、その業務範囲の広さです。来客対応や備品管理、社内イベントの運営、文書管理、施設管理、さらには人事・労務的な手続きまで、実に多様なタスクを同時並行で進めなければなりません。

 

「企業のなんでも屋」としての役割

総務は「企業のなんでも屋」と呼ばれることが多く、他部署が担当しない業務や、緊急性の高い雑務が集中しやすい傾向にあります。たとえば、オフィスのレイアウト変更や備品の急な手配、社内イベントの準備、各種申請書類の作成・管理など、日常的に幅広い業務を抱えています。

 

業務量過多と人手不足

業務範囲が広いだけでなく、業務量自体も膨大です。多くの企業では、総務部門の人員が十分に確保されていないため、1人あたりの負担が大きくなりがちです。特に中小企業では、最小限の人数で業務を回しているケースが多く、長時間労働や業務の逼迫につながることも珍しくありません。

 

属人化・マニュアル不足の課題

総務の業務は属人化しやすく、特定の担当者にしか分からない仕事が増えがちです。多忙な現場では、業務手順をマニュアル化する時間や余裕がなく、担当者が不在になると業務が停滞したり、引き継ぎがうまくいかないリスクも高まります。

 

生産性低下やミスのリスク

業務範囲が広いため、同時に複数のタスクを抱えがちで、ケアレスミスやスケジュール遅延が発生しやすくなります。また、業務の優先順位付けや進捗管理が難しく、本来注力すべき業務に集中できないまま日々が過ぎてしまうこともあります。

 

改善のための工夫

こうした課題を解決するためには、業務の標準化・マニュアル化、タスクの見える化、ITツールの活用、業務の自動化やアウトソーシングなどが有効です。しかし、これらを実現するための時間やリソースを確保すること自体が課題となる場合も多く、現場のジレンマとなっています。

 

突発的なトラブル・イレギュラー対応

総務事務のもうひとつの大きな大変さは、突発的なトラブルやイレギュラーな対応が日常的に発生することです。

 

突然の依頼やトラブルが日常茶飯事

総務は「困ったときは総務に相談」といったポジションになりがちで、他部署や社員からの急な依頼が絶えません。たとえば、「プリンターが壊れた」「会議室の予約がダブルブッキングした」「急な来客対応が必要になった」など、予想外のトラブルが日々発生します。

 

イベントや繁忙期の負担増

社内イベントや決算期、新入社員の受け入れ時期など、特定の時期には業務量が一気に増加します。このような繁忙期には、通常業務に加えてイレギュラーなタスクも重なり、スケジュール管理や体力面での負担が大きくなります。

 

担当者不在時のリスク

業務が属人化している場合、担当者が急に休んだり退職した場合に、誰も対応できず業務がストップするリスクもあります。特に突発的なトラブル時は、現場の混乱や対応の遅れが顕著になりやすいです。

 

ストレスとモチベーション低下

突発的な対応が続くと、計画的に仕事を進めることが難しくなり、ストレスや疲労が蓄積しやすくなります。また、解決しても評価されにくい「裏方仕事」が多いため、モチベーションの維持が課題になることもあります。

 

解決策と今後の課題

イレギュラー対応の負担を軽減するには、業務の分担や情報共有、マニュアル整備、ITツールによる進捗管理が不可欠です。また、アウトソーシングや外部パートナーの活用も検討されるようになっていますが、現場のノウハウや柔軟な対応力は依然として総務事務ならではの強みといえます。

 

大変なところのまとめ

総務事務は、業務範囲の広さと突発的なトラブル対応という二重の負担を日常的に抱えています。

「なんでも屋」として多様な業務に臨機応変に対応しながら、急なトラブルやイレギュラーな依頼にも即座に対処しなければなりません。

こうした大変さの裏には、会社全体を支える責任感と、現場でしか得られない経験値が蓄積されていきます。

今後は、業務の標準化やIT化、アウトソーシングなどの活用によって、総務事務の負担を軽減し、より生産性の高い働き方を実現することが期待されています。

 

総務事務になるには

総務事務になるためには、特別な資格が必須というわけではありませんが、企業が求めるスキルや適性、キャリアパスを意識した準備が重要です。ここでは、未経験から総務事務を目指す場合に必要なポイント、役立つ資格・スキル、そしてキャリアアップの道筋について詳しく解説します。

 

未経験からでも目指せる総務事務

総務事務は、未経験からでもチャレンジしやすい職種の一つです。新卒採用はもちろん、異業種からの転職も多く、社会人経験や基本的なビジネスマナーがあれば、実務を通じて必要な知識やスキルを身につけていくことが可能です。

 

求められる基本スキルと適性

パソコンスキル

WordやExcel、PowerPointなどの基本操作は必須です。データ入力や書類作成、資料管理など、日常業務で頻繁に使います。

 

コミュニケーション力

社内外の多様な人とやりとりするため、明るく丁寧な対応や調整力が求められます。

 

事務処理能力・正確さ

書類作成やデータ管理はミスが許されないため、細部まで気を配れる正確さが重要です。

 

マルチタスク力・柔軟性

幅広い業務を同時並行でこなすため、優先順位をつけて効率よく動ける力が必要です。

 

あると有利な資格・経験

日商簿記3級以上

経理・会計の基礎知識があると、経費精算や予算管理などで役立ちます。

 

衛生管理者

従業員数50人以上の事業所では必須の資格で、取得しておくと評価が高まります。

 

社会保険労務士・秘書検定

労務管理や総務全般の知識を証明できる資格です。

 

MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

パソコンスキルの証明として有効です。

 

また、営業や接客、カスタマーサポートなどで培った「人と接する力」や「調整力」も大きな強みになります。

 

総務事務のキャリアパス

総務事務は、経験を積むことで多様なキャリアパスが開けます。

 

新入社員から中堅社員へ

まずは文書作成や資料管理、来客対応などの基礎業務からスタートし、2~3年目には社内イベントの企画・運営や規定改定など、より責任ある仕事を担当します。

 

中堅社員から管理職へ

4~6年目には部門間の調整や対外的な交渉、新入社員の指導など、リーダー的な役割を担うようになります。課長・部長級管理職になると、部門方針の策定や経営層との連携、全社的な施策の立案など、より高度なマネジメントが求められます。

 

専門性を活かしたキャリアアップ

大手企業では、施設管理や法務、文書管理などの専門分野でスペシャリストを目指す道もあります。複数分野の経験を積んでゼネラリスト化し、最終的に総務部門全体のマネジメントや経営戦略立案に携わることも可能です。

 

他の管理部門へのジョブチェンジ

総務で培ったスキルを活かして、経理・人事・法務など他のバックオフィス部門に異動するキャリアパスも一般的です。

 

業界別のキャリアの広がり

製造業では安全・衛生管理や環境対策、サービス業では店舗運営サポートや労務管理、IT・ベンチャー企業では規程整備やIPO対応など、業界ごとの専門性も身につきます。

 

転職やキャリアアップのコツ

自己PRでは「サポート役」「調整役」としての適性や実績を具体的に伝える

資格やスキルの取得で専門性をアピール

業務改善や効率化の経験があれば積極的にアピール

面接では明るく丁寧な対応、柔軟な姿勢を見せることが大切

 

よくある質問(FAQ)

よくある質問

Q1. 総務事務は未経験でもなれますか?

はい、未経験からでも十分に目指せます。基本的なパソコンスキルやビジネスマナーがあれば、入社後に業務を覚えていくことができます。社会人経験があるとより有利です。

 

Q2. 総務事務で役立つ資格は何ですか?

日商簿記、衛生管理者、社会保険労務士、秘書検定、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)などが評価されます。必須ではありませんが、取得しておくと転職や昇進で有利です。

 

Q3. 総務事務と一般事務の違いは?

一般事務はデータ入力や書類作成などの事務作業が中心ですが、総務事務は会社全体の運営や環境整備、社内イベントの運営など、より幅広い業務を担当します。

 

Q4. 残業や休日出勤は多いですか?

繁忙期やイベント前は残業が発生することもありますが、普段は定時退社できる企業も多いです。会社によって働き方や残業の有無は異なりますので、求人票や面接時に確認しましょう。

 

Q5. 総務事務のキャリアパスにはどんなものがありますか?

総務部門内での昇進(リーダー・マネージャー)、他の管理部門(人事・経理・法務など)への異動、業界ごとの専門性を活かしたキャリアアップなど、多様な道があります。

 

Q6. 総務事務で働くメリットとデメリットは?

メリットは会社全体を支えるやりがい、幅広いスキルが身につくこと、キャリアの選択肢が多いことです。デメリットは業務範囲が広く、突発的な対応や調整が多い点です。

 

Q7. 総務事務で求められる人物像は?

コミュニケーション力、調整力、正確な事務処理能力、マルチタスク力、柔軟性、サポート精神などが重視されます。

 

Q8. 総務事務の年収はどのくらいですか?

企業規模や地域、経験によりますが、平均年収は300万円~500万円程度が中心です。管理職や専門性を高めることで年収アップも可能です。

 

Q9. 総務事務の仕事はどんな人に向いていますか?

人をサポートするのが好きな方、細かい作業が得意な方、臨機応変に対応できる方、コミュニケーションが得意な方に向いています。

 

Q10. 総務事務でキャリアアップするにはどうしたらいいですか?

幅広い業務経験を積み、資格取得や業務改善に積極的に取り組むことが大切です。また、マネジメント力や専門知識を身につけることで、管理職や他部門へのキャリアアップも目指せます。

 

まとめ

総務事務は、企業の円滑な運営を支える「縁の下の力持ち」として、幅広い業務を担う重要な職種です。未経験からでも挑戦しやすく、パソコンスキルやコミュニケーション力、正確な事務処理能力があれば、実務を通じて着実に成長できます。

キャリアパスは多様で、管理職への昇進や他部門への異動、業界ごとの専門性を活かしたキャリアアップなど、自分に合った道を選ぶことができます。資格取得や業務改善の経験を積むことで、転職や昇進のチャンスも広がります。

総務事務の仕事は、目立たないけれど会社全体の成長や社員の働きやすさに直結するやりがいの大きな仕事です。「誰かの役に立ちたい」「会社を支える仕事がしたい」と考えている方には、総務事務は最適な職種と言えるでしょう。

ぜひ、あなたも総務事務として新たなキャリアをスタートしてみてください。

 

株式会社DYM 人事部長 熊谷直紀

監修者

株式会社DYM 人事部長 熊谷直紀

横浜国立大学理工学部卒。
株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。

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