日商PC検定2級 合格率から見る対策と活用法
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はじめに
パソコン操作がビジネスの現場で不可欠となった今、ITスキルを証明する資格の需要が高まっています。そんな中、注目されているのが「日商PC検定」です。
このコラムでは、特に「日商PC検定2級」に焦点を当て、資格の概要や合格率、難易度、そして取得のメリットを詳しくご紹介します。
日商検定とは
日商検定(日本商工会議所主催検定試験)は、日本商工会議所および全国の商工会議所が主催する、ビジネス実務に直結した知識やスキルを評価する公的資格試験です。法律(商工会議所法)に基づき、全国統一基準で実施されていることが大きな特徴です。
検定の種類は多岐にわたり、簿記やIT活用(日商PC検定)、プログラミング、マーケティング(リテールマーケティング・販売士)、ビジネス英語、そろばん(珠算)など、現場で役立つ幅広い分野をカバーしています。
日商検定は、企業や教育機関から高い評価と信頼を得ており、取得することで就職や転職、キャリアアップに役立つだけでなく、大学や短大での推薦入試や単位認定の対象にもなっています。実務を重視した内容のため、社会人として活躍するための実践的な能力を育成・証明できる資格として、幅広い世代から支持されています。
今回は「日商PC検定2級」について、合格率や難易度、試験の特徴を中心に解説します。この資格がどのような人に向いているのか、またどのように活用できるのか、ぜひ参考にしてください。
日商PC検定2級の概要
日商PC検定は、日本商工会議所および各地商工会議所が主催する、ビジネス現場で求められるIT活用スキルを評価する資格試験です。
この検定の歴史は2006年4月に遡り、それまで実施されていた「日本語文書処理技能検定(ワープロ検定)」と「ビジネスコンピューティング(ビジコン)検定」を統合・発展させた形でスタートしました。その後、時代の流れとともに企業実務で必要とされるパソコンやネットワークの操作・活用能力を、より実践的に評価する資格として進化してきました。
日商PC検定2級は、文書作成・データ活用・プレゼン資料作成の3分野で構成されており、各分野ごとに受験することが可能になっています。試験内容は、実際のビジネスシーンを想定した実技中心の出題が特徴で、WordやExcel、PowerPointといったアプリケーションを使いこなすスキルが問われます。
この資格は、事務職や営業職、コールセンターなど、パソコン操作が必須となる幅広い職種で活躍できる実践的な能力を証明するものです。また、就職や転職時のアピール材料としても評価されており、企業実務の現場で即戦力となる人材育成に貢献しています。
試験内容
日商PC検定2級は、「文書作成」「データ活用」「プレゼン資料作成」の3分野に分かれており、各分野ごとに独立して受験することができます。各分野とも「知識科目」と「実技科目」の2科目で構成され、両方の科目で70%以上の正答率が必要です。
【知識科目】
知識科目は択一式で、試験時間は15分です。
出題内容は以下の通りです。
- ビジネス文書の種類や雛形
ビジネスレターや報告書、案内状などビジネスシーンでよく使われる文書の種類や書き方、マナー
- ハードウェア・ソフトウェア・ネットワークの基礎知識
パソコンの構成や機能、ネットワークの仕組み、情報セキュリティ対策
- 電子データの取り扱いや活用
データの保存・管理方法、電子メールやWebの活用、電子認証や情報の信頼性確保
- 企業実務に必要なデータ管理や業務改善の知識
売上管理、利益分析、生産管理、マーケティング、人事管理などの実務知識
【実技科目】
実技科目は、実際にパソコンを使って業務を想定した課題に取り組む形式で、試験時間は40分です。
- 文書作成分野
Wordなどのワープロソフトを使い、ビジネス文書の作成や編集、レイアウト調整
- データ活用分野
Excelなどの表計算ソフトで業務データの入力・編集、関数やグラフを使ったデータ分析、業務報告書の作成
- プレゼン資料作成分野
PowerPointなどプレゼンテーションソフトを使い、効果的なスライド資料や配布資料の作成
実技科目では、与えられた指示通りに正確に操作できるスキルが重視されます。特にデータ活用分野では、関数やグラフ作成、データ分析といった高度な操作も求められます。
【試験の流れ】
1.知識科目(15分:択一式):ビジネス実務に必要な知識を問う
2.実技科目(40分:実技):実際にパソコンを操作し、ビジネス文書やデータの作成・編集を行う
両科目とも70%以上の得点で合格となり、分野ごとに合格証が発行されます。
出典:日商PC検定取得なら「商工会議所パソコン教室」へ! | PCCI商工会議所パソコン教室
受験者層・目的
日商PC検定2級は、さまざまなバックグラウンドを持つ幅広い層に支持されている資格です。主な受験者層としては、以下のような人々が挙げられます。
- 社会人(現職者)
企業や団体で実際にパソコンを使う業務に従事している方が、スキルアップや昇進・昇格のためのアピール材料として受験しています。特に事務職や営業職、コールセンターなどの職種で、実践的なITスキルを証明したい場合に選ばれています。
- 学生(大学生・専門学校生・高校生)
就職活動に向けて、企業が求めるITスキルをアピールするために受験する学生が増えています。また、一部の大学や短大では、入試や単位認定の際に優遇されることもあり、進路選択の幅を広げる目的でも活用されています。
- 転職・再就職希望者
異業種からの転職やキャリアチェンジを目指す方にとって、実務的なパソコン操作能力を証明できるこの資格は、大きな強みとなります。未経験者やブランクがある方も、基礎から応用まで段階的に学べるため、自信を持って転職活動に臨むことができます。
【目的】
受験者の目的は多岐に渡りますが、主に以下のようなものが挙げられます。
- 就職・転職時のアピール
履歴書や職務経歴書に記載することで、実践的なITスキルを持っていることを証明できます。特にIT未経験者や異業種出身者にとっては、採用担当者に大きな安心感を与えることができます。
- スキルアップ・キャリアアップ
現在の業務でより効率的にパソコンを活用したい、あるいは部門責任者やその補佐として活躍したいという方にとって、スキルアップの指標となります。
- 資格取得による自身の自信の醸成
実際に資格を取得することで、自分のスキルに自信を持ち、さらに上の資格(1級など)や他のIT関連資格への挑戦意欲が高まります。
このように、日商PC検定2級は「実務で使えるITスキルを証明したい」「就職や転職に役立てたい」「キャリアアップを目指したい」といった目的を持つ幅広い層に選ばれている資格です。
日商PC検定2級の合格率・難易度
「日商PC検定2級」の合格率は比較的高く、しっかり準備すれば合格できるレベルです。実技試験が中心のため、操作に慣れることが合格への近道といえます。
最新の合格率データ
日商PC検定2級の2024年度における公式発表データによると、受験者数は5,474名、合格者数は3,767名、合格率は68.8%となっています。
この合格率は過去数年間も大きく変動することなく、約70%前後で推移しており、比較的安定した水準を維持しています。
合格率が高い理由としては、試験内容が実技中心で明確な指示に基づくため、しっかりとした対策を行えば得点しやすい点が挙げられます。また、公式テキストや過去問題集など、学習教材が充実していることも、多くの受験者が合格へと導かれている要因の一つです。
このように、日商PC検定2級はしっかり準備すれば合格しやすい資格であり、ビジネス実務に直結するITスキルを証明するうえで、多くの方におすすめできる検定となっています。
難易度の評価
日商PC検定2級の難易度は、受験者の基礎知識や実務経験によって感じ方は異なるものの、一般的には「やや易しい〜標準」とされることが多いです。合格率は直近のデータで約68〜69%と比較的高く、しっかり対策すれば合格を目指せる試験です。
【他級との比較】
3級の合格率が82.2%と非常に高いのに対し、2級はやや下がりますが、それでも十分に合格を狙える水準です。1級は合格率が16%前後と大幅に下がるため、2級は1級と比べると難易度は易しめです。
出典:2024年度日商PC検定試験 受験者・合格者数について | 商工会議所の検定試験
【求められるスキル】
2級は「部門責任者やその補佐」として、組織全体や部門全体を対象とした業務を想定しており、3級よりも高度な知識やスキルが求められます。たとえば、ExcelではIF関数やVLOOKUP関数の利用、データのソート・フィルタ・グラフ化、書式や配置の調整など、より実践的な操作が問われます。
【難易度のポイント】
- スピードよりも正確な操作
- 実技の慣れが必要
- 分野ごとの難易度の差
日商PC検定2級は、しっかり対策すれば合格できる難易度であり、実務に直結したスキルを身につけるための良い指標となります。しかし、3級よりも求められるスキルは高く、実技重視の試験であるため、繰り返しの練習が合格へのカギです。
合格ライン
日商PC検定2級の合格ラインは、知識科目・実技科目のそれぞれで100点満点中70点以上を取得することです。両科目とも70%以上の正答率が求められるため、どちらか一方でも基準点に達しない場合は不合格となります。
この合格ラインは、難易度と密接に関係しています。
合格率が約70%前後で推移していることからもわかるように、しっかりと対策を行えば十分に合格できる水準に設定されています。
出典:日商PC検定取得なら「商工会議所パソコン教室」へ! | PCCI商工会議所パソコン教室
【難易度との関係】
- 実技重視の試験
実技科目は、実際にパソコンを操作して課題をこなす必要があるため、操作に慣れていることが大きなアドバンテージとなります。 - 知識科目は基礎的な内容
知識科目もビジネス実務に必要な基礎知識が出題されるため、過去問や公式テキストで十分に対策可能です。 - 合格ラインは明確
100点中70点以上と明確な基準があるため、どこを目指して勉強すればよいかが分かりやすいです。
合格率から見る試験対策
合格率が高いとはいえ、油断は禁物です。
実技試験では、指示通りに操作できていないケースが多く見受けられます。
「できたつもり」でも細かい指示ミスで得点を落とすことがあるため、丁寧な対策が必要です。
合格率が高い理由
日商PC検定2級の合格率は、公式発表によると近年約70%前後で推移しており、比較的高い水準を維持しています。この高い合格率は、いくつかの特徴的な理由によって支えられています。
1.明確な試験範囲と出題傾向
試験内容は「文書作成」「データ活用」「プレゼン資料作成」の3分野に分かれており、それぞれの出題範囲が明確に定められています。知識科目は市販テキストや公式教材に沿った内容が多く、実技科目も実際のビジネスシーンでよく使う操作が中心です。そのため、しっかりと対策をすれば得点しやすい構成となっています。
2.実技重視で「慣れ」が重要
実技科目は、指示通りに正確に操作できることが求められます。パソコン操作に慣れている人や、過去問・模擬問題を繰り返し練習した人は、本番でもミスなく対応しやすいため、合格率が上がります。特にデータ活用分野では、Excelの基本操作や関数、グラフ作成など、実務でよく使うスキルが問われるため、普段からPCを使っている人にとっては有利です。
3.公式テキストや過去問の活用が有効
公式テキストや過去問題集が充実しており、試験対策がしやすい点も合格率を押し上げています。受験者はこれらの教材を活用することで、出題傾向や解答のコツを把握しやすく、効率的に学習を進められます。
4.受験者層の意識の高さ
日商PC検定2級は、就職や転職、スキルアップを目的とした意識の高い受験者が多い傾向があります。そのため、しっかりと準備して臨む人が多く、結果として合格率が高くなっています。
5.分野ごとの難易度さと受験戦略
分野ごとに難易度が異なり、データ活用やプレゼン資料作成は比較的易しく、文書作成はやや難易度が高い傾向にあります。受験者は自分の得意分野から挑戦できるため、合格しやすい分野を選ぶことで合格率を高めることもできます。
このように、日商PC検定2級の合格率が高いのは、明確な出題範囲、実技重視の試験内容、充実した教材、意識の高い受験者層、そして分野ごとの戦略的な受験が大きな理由となっています。しっかり対策すれば、合格を目指しやすい資格といえるでしょう。
よくある落とし穴
日商PC検定2級の試験では、実技科目が中心であるため、パソコン操作に慣れている人でも思わぬミスで得点を落とすことがあります。以下は、受験者が特に注意すべき「よくある落とし穴」です。
1.指示の読み取りミス・深読み
試験問題の指示文は、ビジネス文書特有の言い回しや回りくどい表現が使われることがあり、何を求めているのか理解しづらい場合があります。たとえば「図形に網掛けをすること」という指示に対して、「網掛け」のパターンを選んでしまう人もいますが、実際には「塗りつぶし」で色をつけるだけでよいケースもあります。深読みしてしまうと、正しい操作をしているつもりでも減点されてしまうことがあります。
2.ビジネス文書のルールやマナー
パソコン操作自体はできても、ビジネス文書のルールやマナー(敬語の使い方、文体、段落、表記の統一など)が守られていないと、大きく減点されることがあります。たとえば、出席者の名前を単に列挙するだけでなく、ビジネス文書としての体裁や配慮が必要です。
3.コンピュータ採点による細かなミス
日商PC検定はコンピュータが採点するため、改行やスペースの入れ方、余計な操作などの、細かいミスが大きな減点につながってしまうことがあります。たとえば、途中で間違った改行を入れたり、元の文章を不用意に編集してしまうと、大幅に減点される可能性があります。
4.操作手順の理解不足
実技試験では、指示通りに操作する力が求められます。しかし、普段からパソコンを使っていない人や、慣れない操作をする人は、指示通りにできていないことが多く見受けられます。また、「できたつもり」でも、細かい指示ミスや操作漏れがあると、得点を落とすことになります。
5.分野ごとの特徴によるミス
分野によっても落とし穴は異なります。たとえば、文書作成はビジネス文書の体裁や指示の細かさ、データ活用はExcelの関数やグラフ作成の正確さ、プレゼン資料作成はスライドのレイアウトや資料の統一性などがポイントです。普段から使わない分野は特に注意が必要です。
このように、日商PC検定2級では「指示の正確な読み取り」「ビジネス文書のルール」「コンピュータ採点の特性」「操作手順の徹底」「分野ごとの特徴」といったポイントでミスが発生しやすいため、十分な対策と繰り返しの練習が合格へのカギとなります。
分野ごとの傾向
日商PC検定2級は「文書作成」「データ活用」「プレゼン資料作成」の3分野に分かれており、それぞれ出題内容や難易度、傾向が異なります。
文書作成(Word)
【出題内容】
ビジネス文書の作成・編集が中心で、社内文書(報告書・議事録など)や社外文書(案内状・依頼書など)の作成が求められます。
【傾向とポイント】
- ビジネス文書のルールやマナー(敬語、文体、段落、表記の統一など)が重視される。
- 簡潔で分かりやすい文章や「見やすさ」も評価対象。
- 図表やフローチャートの挿入など、表現技術も問われる。
- 与えられた情報を整理・分析し、状況に応じた適切な文書を作成する力が必要。
【難易度】
3分野の中ではやや難易度が高いとされることが多く、ビジネス文書の知識や日本語表現力が問われるため、普段から文書作成に慣れていないと苦戦しやすい傾向があります。
データ活用(Excel)
【出題内容】
表計算ソフトを使ったデータベース作成、関数(IF、VLOOKUPなど)の活用、データの分析・グラフ化、業務報告書の作成など。
【傾向とポイント】
- 実務でよく使う関数やグラフ作成、データ分析が中心。
- 業務データの整理・分析・報告に関する実践的なスキルが問われる。
- 正確な操作と論理的な思考力が求められる。
【難易度】
普段からExcelを使っている人には比較的取り組みやすいが、関数やデータ分析に慣れていない人にはやや難しく感じる場合があります。
指示通りに正確に操作できるかが合否の分かれ目になります。
プレゼン資料作成(Power Point)
【出題内容】
プレゼンテーション資料の作成、スライドのレイアウト、配布資料の作成など。
【傾向とポイント】
- 見やすくわかりやすいスライド構成や「資料の統一感」が重視される。
- 図やグラフ、アニメーションの挿入など、視覚的な表現力も問われる。
- 与えられた情報を整理し、効果的に伝える力が必要。
【難易度】
3分野の中では比較的易しいとされることが多く、パソコン操作に慣れている人なら取り組みやすい傾向があります。
このように、日商PC検定2級は分野ごとに特徴があり、文書作成はビジネス文書の知識や表現力、データ活用はExcelの実践的なスキル、プレゼン資料作成は分かりやすさや見やすさが重視されます。自分の得意分野や目指す職種に合わせて、重点的に学習することが合格への近道です。
日商PC検定2級の価値
「日商PC検定2級」を取得することで、実践的なPCスキルを証明できます。
就職や転職時のアピール材料としても評価されるため、キャリアアップを目指す方にはお勧めです。
就職・転職でのメリット
日商PC検定2級を取得することで、就職や転職の際に大きなメリットが得られます。
1.実践的なPCスキルの証明
日商PC検定2級は、WordやExcel、PowerPointなどビジネス現場で必須となるソフトウェアの操作スキルを客観的に証明できる資格です。履歴書や職務経歴書に記載することで、応募企業に対して「ビジネスシーンで通用するITスキルを持っている」ことをアピールできます。
2.幅広い職種で評価される
事務職や管理職、営業職、企画職など、パソコンを日常的に使う多くの職種で評価されます。特に競争倍率の高い事務職やオフィスワークでは、資格保有が選考時の強みとなります。
3.応募条件のクリア
多くの企業が求人条件として「パソコンスキル」を掲げていますが、日商PC検定2級を取得していれば、その条件を明確に満たすことができます。
4.自己学習能力・意欲のアピール
資格取得は、自主的に学習しスキルアップを目指す意欲や自己管理能力の高さも証明します。企業にとっては、積極的に成長する人材として評価されやすくなります。
5.キャリアアップや昇進にも有利
パソコンスキルが高いことは業務効率の向上にも直結し、職場での評価や昇進のチャンスを広げます。資格取得をきっかけに、より高度な業務やIT関連の仕事を任されるケースも多いです。
6.転職活動での差別化
転職活動では、同じような経歴を持つ候補者との差別化が重要です。日商PC検定2級を取得していれば、ITスキルやビジネス実務能力の高さを証明し、採用担当者に印象を残すことができます。
このように、日商PC検定2級は就職・転職の際に実践的なITスキルを証明し、幅広い職種で評価される資格です。履歴書や職務経歴書に記載することで、選考を有利に進める大きな武器となります。
今後のキャリアへの活かし方
日商PC検定2級を取得した後は、そのスキルや資格をさまざまな形でキャリア形成に活かしていくことができます。
1.さらなるスキルアップへのステップ
日商PC検定2級は、実務で求められるパソコン操作の基礎から応用までをカバーしています。この資格を足掛かりに、さらに上位の「日商PC検定1級」や他のIT関連資格(MOS、ITパスポートなど)にも挑戦することで、より高度なITスキルやビジネス実務能力を証明できます。資格の積み重ねが、自分の市場価値を高める大きな武器となります。
2.業務効率化や提案力の向上
日商PC検定2級で身につけたスキルを活かし、職場での業務効率化や企画提案に役立てることができます。たとえば、Excelでデータ分析やグラフ作成を駆使して業務改善を提案したり、WordやPowerPointで分かりやすい資料を作成してプレゼンテーション力を高めたりと、実務で即戦力として活躍できます。
3.管理職やリーダー職へのステップアップ
2級取得によって、部門責任者やその補佐としての能力が認められやすくなります。パソコンを使ったデータ管理や資料作成、情報共有のスキルは、管理職やリーダー職を目指すうえでも大きな強みとなります。
4.異業種・異職種へのチャレンジ
パソコンスキルはどの業界・職種でも求められるため、日商PC検定2級を取得していれば、異業種や異職種への転職やキャリアチェンジにも有利です。たとえば、事務職から営業職、営業職から企画職など、さまざまな分野への挑戦がしやすくなります。
5.個人の自信やモチベーション向上
資格を取得することで、自分のスキルに自信が持てるようになり、仕事に対するモチベーションも高まります。また、資格取得をきっかけに、さらに新しいスキルや知識を学ぶ意欲が湧いてくることも多いです。
このように、日商PC検定2級は「終着点」ではなく、今後のキャリアを広げるための「スタート地点」として活かすことができます。資格取得後も、さらなるスキルアップやキャリアアップを目指して積極的にチャレンジしていくことが大切です。
まとめ・受験者へのアドバイス
日商PC検定2級は、ビジネス現場で実際に役立つパソコンスキルを証明できる資格です。合格率が比較的高いため、しっかりと対策をすれば十分に合格を狙える試験ですが、油断は禁物。ここでは、受験者に向けて具体的なアドバイスをまとめます。
合格率はあくまで目安
合格率は約70%前後と高めですが、これは「しっかり対策した人」が多いからこその数字です。合格率が高いからといって油断せず、過去問や公式テキストを活用して丁寧に準備しましょう。
実技重視の試験のため、繰り返し練習が重要
試験は実技が中心です。Word、Excel、PowerPointの操作に慣れていないと、指示通りに作業を進めるのが難しくなります。特に大切なのは「正確さ」と「スピード」ではなく「指示通りに操作できること」です。
公式教材や模擬問題を活用し、実際にパソコンを使って繰り返し練習することが合格への近道です。また、ビジネス文書のルールやマナー、資料の体裁にも注意しましょう。
分野ごとの傾向を理解し、苦手分野を克服
文書作成はビジネス文書の知識や表現力、データ活用はExcelの関数やグラフ作成、プレゼン資料作成はスライドの見やすさや統一感が求められます。
自分の得意・不得意分野を把握し、苦手分野は重点的に練習しましょう。
【試験本番で注意すべきポイント】
- 指示文をしっかり読む
問題文の指示を正確に理解し、求められている内容をしっかり把握しましょう。 - 時間配分に注意
知識科目は15分、実技科目は40分と時間が限られています。焦らず、確実に作業を進めることが大切です。 - 見直しを忘れずに
最後に捜査内容や文書の体裁、データ入力ミスがないか確認しましょう。
2級取得で自信をつけ、次のステップへ
2級を取得したら、1級や他のIT関連資格への挑戦もおすすめです。資格取得をきっかけに、さらにスキルアップやキャリアアップを目指しましょう。
日商PC検定2級は、実務に直結するITスキルを証明できる資格です。合格率が高いからといって油断せず、繰り返しの練習と丁寧な対策を心がけてください。資格取得を自信に変え、今後のキャリアに活かしていきましょう。

監修者
横浜国立大学理工学部卒。
株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。
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