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オープンソースソフトウェアとは? 初心者にもわかりやすく解説

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オープンソースソフトウェアとは? 初心者にもわかりやすく解説

はじめに

「オープンソースソフトウェアって何?」「なぜ無料で使えるの?」「商用利用するときに著作権は大丈夫?」そんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。オープンソースという言葉は聞いたことがあっても、実際にどのような仕組みで成り立っているのか、どんな有名なソフトがあるのかは意外と知られていません。この記事では、オープンソースソフトウェアの基本的な定義から、一覧での紹介、有名な例、Androidでの活用方法までをわかりやすく解説します。著作権やライセンスの注意点、商用利用時のポイントも丁寧にご紹介します。

オープンソースソフトウェアとは

ここでは、オープンソースソフトウェア(OSS)の基本的な定義や特徴、そしてプロプライエタリソフト(商用ソフト)との違いについて解説します。OSSに関する正しい理解は、企業や個人がシステム導入・開発の判断を行ううえで重要な要素となります。

 

OSSの定義と特徴

オープンソースソフトウェア(OSS)とは、ソースコードが無償で公開されており、誰でもその中身を自由に閲覧・使用・改良・再配布できるソフトウェアのことを指します。こうした自由度の高さがOSSの最大の特徴です。

OSSは、世界中の開発者による協働で継続的に改善されており、バグの修正や機能追加が迅速に行われる点で信頼性も高いとされています。また、OSSの利用により、特定ベンダー(事業者)の技術に依存する「ベンダーロックイン」を避けられる点や、初期導入コストの削減につながる点から、企業の情報システム構築や教育機関での導入も進んでいます。

【OSSの主な特徴】

  • ソースコードが一般公開されている
  • ライセンスに従えば、改変・再配布が自由
  • 世界中のコミュニティによる共同開発が中心
  • ライセンスの種類(MIT、GPLなど)により条件が明確

これらの特性により、OSSは学習用や業務用など幅広い分野で利用されています。

 

プロプライエタリソフトとの違い

プロプライエタリソフト(商用ソフト)とオープンソースソフトウェア(OSS)の最大の違いは、ソースコードが公開されているかどうかと、利用や改変の自由度にあります。

プロプライエタリソフトは、ソースコードが非公開であり、著作権を持つ開発元のライセンスに基づいて使用するソフトウェアです。利用者は契約内容の範囲内で使用できますが、改変や再配布は原則として許可されていません。

一方、OSSはソースコードが公開され、ライセンスに従う限り、誰でも自由に閲覧・改良・再配布が可能です。企業や開発者は業務に応じて機能を追加・削除するなどのカスタマイズが行えるため、柔軟な運用が可能になります。ただし、OSSの自由度が高い分、使用ライセンスの条項を正確に理解し、適切に運用する必要があります。

【OSSとプロプライエタリソフトの比較表】

項目

OSS

プロプライエタリソフト

ソースコード公開

あり

なし

改変・再配布

ライセンスの範囲内で自由

原則として制限あり

費用

原則無料(サポート等は有料の場合あり)

購入・ライセンス費用が必要

カスタマイズ性

高い

低い〜制限される

 

オープンソースソフトウェアのメリット

オープンソースソフトウェアのメリット

ここでは、オープンソースソフトウェア(OSS)を活用することで得られる主なメリットについて解説します。コスト削減や開発効率の向上、さらに企業ブランディングへの寄与など、OSSがもたらす具体的な効果を理解しましょう。

 

コスト削減と導入のしやすさ

オープンソースソフトウェア(OSS)は基本的に無償で利用できるため、導入にかかるコストを大幅に削減できる点が大きなメリットです。

特に中小企業やスタートアップにとっては、初期投資を抑えつつ必要な機能を手軽に取り入れられるため、IT基盤整備の経済的ハードルを下げる手段として注目されています。

また、多くのOSSはインターネット上でソースコードやインストール手順、設定マニュアルが詳細に公開されており、技術者であれば自力で導入可能なケースが一般的です。

活発なコミュニティによるサポートやフォーラムも充実しているため、問題発生時、情報を迅速に得られるのも大きな魅力です。こうした点から、OSSはコスト面だけでなく、導入のしやすさや運用のしやすさでも多くのユーザーに選ばれています。

 

【導入が容易な理由】

  • 無償でライセンス利用が可能(※一部は商用利用時の制限あり)
  • インストール手順や初期設定ガイドがオンラインで多数公開
  • フォーラムやGitHubなどで情報共有が活発

 

信頼性・カスタマイズ性・情報の豊富さ

OSSは、世界中の開発者が参加するオープンな開発体制によって進化を続けています。バグの報告やセキュリティ上の脆弱性に対して迅速に対応されやすく、品質の面でも高い水準を維持しています。

また、OSSのソースコードは公開されており、ライセンスの条件を満たす範囲であれば、自社に最適な仕様に改変することができます。この自由度の高さにより、業務要件に合わせた柔軟なシステム構築が可能です。

さらに、ドキュメントやユーザーガイド、技術記事、GitHubのリポジトリ情報などが豊富に存在し、学習やトラブル対応の参考になる情報が得られやすいのも特徴です。

【OSSの信頼性・利便性の理由】

  • 多数の開発者による迅速なバグ修正と更新
  • ソースコードを基に独自改良が可能
  • Q&Aサイトや技術ブログ、公式ドキュメントが豊富
  • OSSコミュニティからの継続的な支援

 

このように、OSSは単なる「無料のソフト」ではなく、高品質な開発リソースとして広く活用されています。

 

企業ブランディングや開発効率の向上

企業がオープンソースソフトウェア(OSS)を活用・公開することは、技術力のアピールやエンジニアコミュニティからの信頼獲得につながりやすくなります。OSSを積極的に支援・提供する企業は、優秀な人材の採用や社内の技術向上にも好影響を与えます。

また、既存のOSSライブラリやフレームワークを活用すれば、ゼロからの開発に比べて工数を削減できるため、開発スピードの向上とコストの抑制が実現可能です。OSSの標準化された仕組みを活かすことで、品質向上にもつながります。

OSSコミュニティとの連携を通じて、最新の技術動向を取り入れるなど、共同開発を通じて新たなビジネス機会を創出することも可能です。

【OSS活用による企業の利点】

  • エンジニア採用における技術力の可視化
  • OSSを基盤とした迅速な開発プロセス
  • 他社・外部技術者とのコラボレーション促進

 

オープンソースソフトウェアのデメリットと注意点

ここでは、オープンソースソフトウェア(OSS)を導入・運用する際に考慮すべき注意点について解説します。ライセンス遵守、セキュリティ管理、技術体制など、OSS利用に伴うリスクを把握し、適切に対応することが重要です。

 

ライセンス違反のリスクと法的問題

オープンソースソフトウェア(OSS)には、複数のライセンス形態があり、それぞれに定められた条件(改変・再配布・著作権表示など)に従う必要があります。ライセンスの内容を十分に理解せずに利用した場合、意図せぬ違反行為に該当し、法的な問題に発展する可能性があります。

特に商用利用時には、ライセンスの制約を順守する必要があります。たとえば、GPL(GNU General Public License)のソフトウェアを改変して再配布する際は、改変後のソフトウェアもGPLライセンスで公開しなければならないという「コピーレフト条項」があります。これを怠ると、ライセンス違反と見なされ、配布停止や損害賠償請求の対象となる場合があります。

さらに、著作権表示の欠落やライセンス文書の添付忘れも違反に該当するため、十分な注意が必要です。したがって、OSSを商用または公開環境で利用する際には、必ずライセンス文書を確認し、必要に応じて法務部門や外部専門家の助言を受ける体制を整えることが推奨されます。

【代表的なOSSライセンスと特徴】

 

ライセンス

特徴

MIT

軽量で商用利用がしやすく、再利用の制限が少ない

GPL

改変・再配布物も同じGPLライセンスを適用

Apache 2.0

特許権の明示的な許諾を含む。商用利用にも適する

出典:Licenses - Open Source Initiative

 

脆弱性・セキュリティリスクへの対応

オープンソースソフトウェア(OSS)はソースコードが公開されているため、多くの開発者やユーザーによって脆弱性が発見されやすいという利点があります。これにより、問題点が迅速に報告され、修正パッチが提供されるケースが多い一方で、同じ情報が悪意のある攻撃者にも共有されるリスクが存在します。

特に、ソフトウェアの脆弱性を修正するためのプログラムである最新のセキュリティパッチを適用せずに古いバージョンを使用し続けると、既知の脆弱性を突かれ、情報漏洩やサービス停止などにつながるおそれがあります。

そのため、OSSを利用する際には、定期的なバージョンアップデートとセキュリティパッチの適用が不可欠です。また、脆弱性情報のモニタリングや脅威分析、必要に応じて社内でのセキュリティ強化策を講じることも重要です。

これらの対策を怠ると、データ漏洩やサービス停止など重大なインシデントにつながる可能性があるため、適切な管理体制の構築が求められます。

【OSSのセキュリティ対策ポイント】

  • 開発元やGitHubリポジトリの更新情報を常時確認
  • 脆弱性情報公開サイト(JVN、NVD)をモニタリング
  • 自動脆弱性検出ツール(例:Dependabot、Snyk)の導入
  • ソフトウェア部品表(SBOM)の整備とOSSコンポーネントの可視化

 

サポート体制や技術人材の確保

OSSは無償で提供される代わりに、ベンダー(事業者)による公式サポートが存在しないケースが一般的です。トラブルが発生した場合、フォーラムやドキュメントをもとに自社で対応する必要があり、一定の技術力が求められます。

また、OSSの多くは英語で情報が公開されており、日本語対応が不十分な場合もあります。そのため、OSSを安定運用するためには、以下のような人的リソースの確保が重要です。

【OSS運用時に求められる人材】

  • OSSの構造を理解できるエンジニア
  • 英語のドキュメントを読解できる技術者
  • トラブル対応力に優れたインフラ担当者

 

 

代表的なオープンソースソフトウェア一覧

代表的なオープンソースソフトウェア一覧

ここでは、さまざまな分野で利用されている代表的なオープンソースソフトウェア(OSS)をカテゴリごとに紹介します。プログラミング言語、OS、CMSなど、分野別に主要なOSSを整理して理解することで、利用目的に合った選択がしやすくなります。

プログラミング言語(Java、Python、PHP、Ruby など)

プログラミング言語にもOSSとして広く使われているものが多数あります。たとえば、PythonJavaは教育現場から企業の業務システムまで幅広く活用されており、活発なコミュニティ支援もあります。PHPRubyはWeb開発に特化しており、多くのWebアプリケーションの基盤となっています。

【代表的なOSSプログラミング言語】

言語

特徴

Python

AI・データ分析・教育用途でも人気。学習コストが低く初心者にも適する。

Java

業務システムやAndroidアプリ開発で多用。堅牢性が高い。

PHP

WebサイトやCMS開発に幅広く活用。LAMP構成でも重要。

Ruby

シンプルな記述が可能で、迅速な開発に適する(例:Ruby on Rails)。

出典:PYPL PopularitY of Programming Language

 

OS(Linux、Android OS)

オープンソースのOSには、LinuxAndroid OSがあります。LinuxはUNIX互換のオペレーティングシステムとして、企業のサーバーやクラウド基盤に広く導入されています。Android OSはGoogleが開発し、スマートフォンOSとして世界的に普及しています。

【OSS OSの用途と特徴】

OS名

主な用途

特徴

Linux

サーバー、業務用システム

安定性、堅牢性、カスタマイズ性に優れる。

Android OS

スマートフォン、タブレット

モバイル市場の大部分で採用されている。

 

 出典:Mobile Operating System Market Share Worldwide

 

CMS(WordPress、Drupal、EC-CUBE など)

CMS(コンテンツ管理システム)分野ではOSSが主流です。特にWordPressは全世界のWebサイトの40%以上で使用されており、テーマやプラグインの豊富さが魅力です。Drupalは堅牢で拡張性に富み、大規模・官公庁サイトにも採用されています。EC-CUBEは日本発のOSSで、ECサイト構築に特化しています。

出典:

 

【主要OSS CMSの比較】

CMS名

特徴

主な用途

WordPress

導入が簡単、拡張性が高い

ブログ、企業サイト

Drupal

セキュリティと多機能性が強み

大規模サイト

EC-CUBE

日本市場向けのEC機能に特化

ネットショップ

出典:W3Techs https://w3techs.com/

 

 

OSSライセンスの種類と特徴

オープンソースソフトウェアを利用する際は、ライセンス条件を理解することが不可欠です。OSSライセンスには「コピーレフト型」と「非コピーレフト型」があり、それぞれ再配布や改変時の義務に違いがあります。用途や配布方法に応じて、適切なライセンスを選択しましょう。

コピーレフトと非コピーレフトの違い

OSSライセンスは大きく「コピーレフト型」と「非コピーレフト型」に分類されます。コピーレフト型は、ソフトウェアを改変・再配布する際に、同じライセンスを適用する義務があります。一方、非コピーレフト型は再配布時の制限が緩く、商用でも比較的自由に利用できます。

【ライセンス分類の比較】

分類

特徴

コピーレフト型

GPL、AGPL

派生物も同一ライセンスで公開する義務がある。

非コピーレフト型

MIT、Apache 2.0

改変後のライセンス選択は比較的自由。商用利用にも柔軟。

 

 

主要ライセンス(GPL、MIT、Apacheなど)の比較

OSSには多数のライセンスがありますが、特に広く使われているのが「GPL」「MIT」「Apache 2.0」です。それぞれ、再配布条件や特許権の扱い、商用利用の自由度が異なります。以下の表で主な違いを確認しましょう。

【主要OSSライセンスの比較表】

ライセンス

商用利用

再配布条件

特許保護

特徴

GPL

同一ライセンスでの再配布義務

なし

コピーレフトの代表格。

ソース開示義務あり。

MIT

表記すれば自由

なし

軽量・緩やかで多くOSSに採用。

Apache 2.0

表記と特許明示が必要

あり

商用利用に適した配布された実用的ライセンス。

 

商用利用時のライセンス確認ポイント

OSSを商用で利用する際には、ライセンス条項を細かく確認することが重要です。とくに再配布や組み込み時の制約は見落とされがちなため、開発部門だけでなく、法務部門との連携が不可欠です。

OSSの誤用は意図せず法的リスクにつながる可能性があるため、事前のチェック体制を整えておきましょう。

【商用利用時に確認すべき項目】

  • 派生物に対するライセンス継承義務の有無(例:GPL)
  • クレジット表示やライセンス文書の添付が必要か
  • 特許権や商標の制限(例:Apache 2.0では特許条項あり)
  • OSSを製品や有償サービスに組み込むことの可否

 

オープンソースソフトウェアの商用利用に関する実態

ここでは、オープンソースソフトウェア(OSS)が実際に企業の商用プロジェクトでどのように活用されているのか、メリットや留意点を具体例とともに紹介します。企業におけるOSS活用のリアルを知ることができます。

 

OSSを商用プロジェクトで使う際のメリットと注意点

OSSを商用開発に導入する主なメリットは、開発コストの削減短期間でのプロダクト開発信頼性のある技術の活用などです。特に、OSSはグローバルで標準化された技術を基盤にしているものが多く、技術的な将来性や相互運用性の面でも利点があります。

一方で、ライセンス遵守の徹底セキュリティパッチの管理技術支援の体制確保といった課題も存在します。OSSは基本的に無償で提供されますが、商用利用ではその利用条件を十分理解し、誤用による法的リスクを回避する体制づくりが不可欠です。

【商用利用のメリットと注意点】

項目

内容

メリット

コスト削減、開発効率向上、高品質技術の活用

注意点

ライセンス遵守、脆弱性管理、サポート体制の整備

 

実際に商用利用されているOSSの事例紹介

国内外の多くの企業が、OSSを基盤にして自社の製品やサービスを構築しています。以下は、その代表的な事例です。

【OSSの商用利用事例】

  • Google:Android OS(Linuxベース)をスマートフォンOSとして展開
  • Red Hat(現・IBM):Linuxディストリビューション「RHEL」を企業向けに商用提供
  • サイバーエージェント:自社メディアにWordPressを活用
  • 中小EC事業者:ECサイト構築に日本製OSS「EC-CUBE」を導入

 

これらの事例は、OSSが持つ柔軟性・拡張性・信頼性を活かした好例です。OSSを活用した商用展開には、独自性ある製品開発や運用コストの抑制といったメリットが期待できます。

 

オープンソースソフトウェアと著作権について

ここでは、OSSにおける著作権の基本的な考え方や、ソースコードの改変・再配布時に必要な注意点について解説します。OSSであっても、著作権の保護が完全に放棄されているわけではありません。

 

OSSにおける著作権の基本的な考え方

OSSは著作権法上の「著作物」に該当するため、当然ながら著作権が発生します。OSSライセンスは、著作権者が権利を保持したうえで、改変や再配布などの一定の自由を利用者に与える法的枠組みです。

【OSSにおける著作権のポイント】

  • OSSにも著作権者(個人や団体)が存在する
  • ライセンスにより利用範囲や義務が明示されている
  • 再配布時に著作権表示やライセンス文書の添付を求められる場合がある

出典:著作権 | 文化庁

 

ソースコードの再配布・改変時の注意点

OSSの大きな利点は「改変」「再配布」が可能な点ですが、それらはライセンス条項の範囲内で行う必要があります。たとえば、GPL(GNU General Public License)では、ソースコードを改変して再配布する場合、同じライセンスで公開することが義務付けられています。

【再配布・改変時の主な注意点】

  • 元のライセンスの条項を継承する必要があるか確認
  • 著作権者のクレジット表示やライセンス文書の削除は禁止されていることが多い
  • 改変部分の明示や履歴管理が求められる場合もある

これらの要件を誤解したまま商用展開すると、意図せずライセンス違反著作権侵害に該当する可能性があります。再配布や製品への組み込みを検討する場合は、必ず法務部門と連携した確認体制を整えましょう。 

 

オープンソースソフトウェアはなぜ無料なのか

オープンソースソフトウェアはなぜ無料なのかここでは、OSSがなぜ無償で提供されているのか、その背景にある収益モデルや開発者・企業がOSSを公開する理由について解説します。無料の裏には明確な戦略や理念が存在しています。

OSSの収益モデル(寄付・スポンサー・商用ライセンスなど)

OSSは基本的に無償提供されていますが、持続可能性を保つために収益モデルが併存しています。多くのプロジェクトは寄付やスポンサー支援、有償サポート、商用ライセンスなどの手法で運営されており、開発者個人や団体の活動が継続するための仕組みが存在しています。

【代表的なOSS収益モデル】

モデル

内容例

寄付

GitHub Sponsors、OpenCollectiveなど

スポンサー支援

GoogleやMicrosoftなどが支援するケース

有償サポート提供

Red Hat、MySQLなどが代表的

商用ライセンス併用

デュアルライセンス方式(例:MongoDB)

 

開発者・企業がOSSを公開する理由とは

個人・企業がOSSを公開する背景には、技術力のアピール、フィードバックの獲得、共同開発による効率向上、エコシステム形成などさまざまな動機があります。企業にとっては採用ブランディングや開発工数の削減という実利も大きな要因です。

【OSSを公開する主な理由】

  • 技術力の可視化と信頼獲得(GitHub公開等)
  • グローバルな開発者との連携
  • 社内外での再利用による工数削減
  • オープンな標準の普及による業界貢献

 

Androidにおけるオープンソースソフトウェアの活用例

ここでは、Android OSとそのアプリ開発において、オープンソースソフトウェア(OSS)がどのように活用されているかを解説します。AndroidはOSSとの関係が深く、その成り立ちや開発手法にもOSSが大きく関わっています。

 

Android OS自体のOSS的な成り立ち

Android OSは、Googleが主導する「AOSP(Android Open Source Project)」として開発されており、基本的なソースコードが公開されています。OSの中核部分であるLinuxカーネルを基盤にし、JavaやC++など多くのOSS技術が組み込まれています。

【Android OSのOSS的要素】

  • ベース:Linuxカーネル
  • 中核:AOSPとしてソースコード公開
  • ライセンス:Apache License 2.0
  • 他OSS:SQLite、WebKit、Bionicなどを採用

 

Androidアプリ開発で使われる代表的OSSライブラリ

Androidアプリ開発では、OSSライブラリの利用が不可欠です。UI構築からネットワーク通信、画像表示、データベース操作まで、さまざまな分野に特化したライブラリが多数存在し、開発の効率化に貢献しています。

【代表的OSSライブラリ一覧】

ライブラリ名

用途

特徴

Retrofit

ネットワーク通信

シンプルなHTTPクライアント

Glide

画像表示

高速な画像読み込みとキャッシュ

Room

DB操作

SQLiteを簡潔に扱える

Dagger/Hilt

DI

依存性注入を簡単に実装

 

 

よくある質問と回答

ここでは、オープンソースソフトウェアに関して多く寄せられる疑問に対し、Q&A形式でわかりやすく回答します。特に「無料の範囲」「商用利用の注意点」「著作権の扱い」など、利用者が悩みやすいポイントを整理します。

Q1.OSSはすべて無料で使えるの?

A1.OSSの多くは「無償」で提供されていますが、すべてが完全に無料というわけではありません。たとえば、一部OSSでは商用ライセンスの取得や、有償サポートの利用に対して費用がかかる場合があります。

【OSSの費用に関するポイント】

  • 多くは無料で入手・利用可能
  • 有償サポートや追加機能は費用発生あり
  • ライセンス違反による訴訟リスクがあるため、法務確認が必要

「無料=自由に何でもしてよい」と誤解せず、ライセンスの範囲内で利用する姿勢が求められます。

 

Q2.商用利用で注意すべきOSSライセンスは?

A2.商用利用時に特に注意が必要なのが「GPL(GNU General Public License)」です。改変・派生物を再配布する際に、同じGPLで公開する義務が生じるため、自社ソフトに組み込む際に課題となることがあります。

また、GPLやAGPLといったライセンスは、ソースコードの公開義務が発生する場合があるため、業務用途での採用には十分な法的確認が求められます。

【商用利用時の注意が必要なライセンス】

ライセンス名

商用利用での注意点

GPL

ソース公開義務が生じる可能性がある

AGPL

ネット経由提供でもソース公開が必要

LGPL

ライブラリ使用のみであれば制限は緩い


 

Q3.OSSをカスタマイズしたら著作権はどうなる?

A3.OSSをカスタマイズしても、元の著作権は消滅しません。元ソフトの著作権者の権利は引き続き保護され、自分の変更部分にのみ新たな著作権が発生します。ただし、再配布時には元のライセンスを継承する義務がある場合もあります。

【カスタマイズ時の著作権の考え方】

  • 元の著作権は保持されたまま
  • 改変部分には独自の著作権が発生する可能性
  • GPL等では「派生物」全体に元ライセンスの適用義務あり

 

まとめ

オープンソースソフトウェア(OSS)とは、ソースコードが公開され、誰でも自由に利用・改変・再配布できるソフトウェアです。プロプライエタリソフトとの違いは主に「自由度と透明性」にあり、OSSは企業におけるコスト削減や開発効率の向上、技術力のブランディングにも貢献します。

一方、ライセンス条項の理解不足による法的リスクや、サポート体制・セキュリティ面の課題にも注意が必要です。代表的なOSSには、LinuxやAndroid OS、WordPress、Pythonなどがあり、幅広い分野で活用されています。OSSは著作権が放棄されているわけではなく、ライセンスに基づいた適切な利用が求められます。

また、OSSは無料であっても、寄付・スポンサー・有償サポートなどの収益モデルにより持続可能な運営が行われており、個人・企業がOSSを公開する背景には、技術発信や共同開発の利点があります。

 

株式会社DYM 人事部長 熊谷直紀

監修者

株式会社DYM 人事部長 熊谷直紀

横浜国立大学理工学部卒。
株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。

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