最新サイバー攻撃事例と有効な対策を徹底解説
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はじめに
「最近のサイバー攻撃ってどんな手口なの?」「自分の会社は大丈夫なのだろうか…」と、不安に感じていませんか。近年のサイバー攻撃は高度化・巧妙化が進み、ランサムウェアによるデータ暗号化や、業務メールを装った詐欺、クラウドサービスへの不正アクセスなど、従来の対策だけでは防ぎきれないケースも増えています。
しかし、最新の攻撃事例や対策方法を正しく理解することで、多くの被害を未然に防ぐことができます。
この記事では、急増している代表的なサイバー攻撃の具体的な事例、攻撃者の手口、被害が広がる背景をわかりやすく解説します。
また、企業や個人が実践できる有効なセキュリティ対策、支援制度、専門家に相談すべきタイミングについても紹介します。
情報システム担当者や中小企業の経営者、そして「まず何から守ればいいのか分からない」という個人の方が、サイバーセキュリティ対策を前向きに検討できる内容になっています。ぜひ参考にしてみてください。
サイバー攻撃の最新動向に関して
ここでは、近年増加しているサイバー攻撃の特徴と傾向について簡潔に解説します。ランサムウェアや標的型攻撃はさらに巧妙化し、クラウドサービスやリモート環境を狙う手口も拡大しています。
また、大企業だけでなく中小企業や個人事業主も被害に遭うケースが増えており、誰もが対策を求められる状況です。
最新動向を把握することで、自社の弱点や必要な対策が見えやすくなります。まずは「どの攻撃が主流なのか」を知ることが、サイバーリスクに備えるための重要な第一歩です。
2025年の特徴と脅威の変化
JPCERT/CCの四半期レポート(2025年4月1日〜6月30日)では、当該期間に受け付けたインシデント報告件数は14,558件、国内外の関連組織との調整を行った件数は3,544件とされています。
前四半期と比べて、報告件数は 44%増加した一方、調整件数は 11%減少しており、前年同期(報告件数 15,396件、調整件数 4,176件)と比較すると、報告件数は 5%減少、調整件数は 15%減少しています。
同レポートでは、インシデントの大半をフィッシングサイト関連の報告が占めており、前四半期から件数が大きく増加していることが指摘されています。
フィッシングの手口は巧妙化しており、利用者一人ひとりを狙った攻撃や、偽のログイン画面等を用いた詐欺的な誘導が増加しているとされています。
また、国内外では重要インフラやサプライチェーンを狙った攻撃、さらには国家レベルのサイバー活動なども継続して確認されており、脅威環境は複雑化・高度化しています。
このような状況を踏まえ、境界防御だけに依存するのではなく、ゼロトラストの考え方やサプライチェーン全体を見据えた多層的なセキュリティ対策の必要性が、各種の公的文書や専門機関から繰り返し提言されています。
出典:JPCERT/CC 四半期レポート2025 年4月1日~2025 年6月30日|一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター
出典:インシデント対応支援の表 1.2 インシデント報告件数のカテゴリー別内訳(JPCERT/CC 四半期レポート)|一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター
フィッシングとは
実在のサービスや企業をかたり、偽のメールやSMS(携帯電話のショートメッセージ)で偽サイトに誘導し、IDやパスワードなどの情報を盗んだり、マルウェアに感染させたりする手口です。
情報を盗まれると、アカウントを乗っ取られてお金を奪われたり、インターネット通信販売サイトで勝手に買物をされたりします。
また、マルウェアに感染してしまうと、スマートフォンに登録された電話帳の情報が盗まれたり、自分のスマートフォンがフィッシングSMSの発信源になってしまうこともあります。
出典:フィッシングとは|警察庁
フィッシングの手口
携帯電話会社、宅配業者、金融機関をかたって電子メールやSMSを送信し、本物そっくりの偽サイト(フィッシングサイト)に誘導する事例が多数確認されているほか、検索サイトの広告から誘引する方法など、様々な誘導方法が確認されています。
電子メール等の文面は、「個人情報の漏えい」、「不正アクセス検知」、「取引の停止」等、切迫感を煽り、ログインさせようとするものが多数確認されています。
最近では、携帯電話の電話番号宛てに送信可能なSMSを悪用し、携帯電話会社、宅配業者、銀行をかたって本物そっくりの偽サイトに誘導する事例を多数確認しています。
そのほか、企業の本物のメールアドレスになりすました電子メールを送信する方法や、官公庁を名乗る電子メールを送信する方法、検索サイトの広告から誘引する方法など、様々な誘導方法が確認されています。
出典:フィッシングサイトに誘導する(フィッシングの手口)|警察庁
国内外で発生した注目のサイバー攻撃に関して

ここでは、最近国内外で実際に発生したサイバー攻撃の中から、特に社会的影響が大きかった事例を紹介します。金融機関や航空会社を狙ったDDoS攻撃、企業の業務停止を招いたランサムウェア被害など、重要インフラから中小企業まで幅広い組織が攻撃対象となっています。
具体的な事例を知ることで、自社にも同様のリスクが潜んでいることを理解でき、優先すべき対策が見えやすくなります。実際の被害から学ぶことは、サイバー攻撃を防ぐうえで大きなヒントとなるでしょう。
DDoS攻撃とボットネットとは
DDoS攻撃は、複数の送信元から同時に行われる攻撃であり、一般的に「ボットネット」と呼ばれる、多数の感染したコンピュータが連携して攻撃を仕掛けます。
ボットネット内のそれぞれのマシンが、ターゲットとなるシステムに大量のトラフィックやリクエストを一斉に送りつけ、攻撃の影響をさらに大きくします。
DDoS攻撃は分散的に行われるため、単一の攻撃元から行われるDoS攻撃よりも、防御がはるかに困難になります。
一方のボットネットは、ボットに感染したコンピュータと、攻撃者の命令を送信する指令サーバによって構成されたネットワークのことで、攻撃者はボットネットに接続したコンピュータに対して一斉に同じ指令を与えることができます。
出典:ボットネット|警視庁
出典:分散型サービス拒否攻撃の理解と対応|CISA.gov 米国国土安全保障省の公式ウェブサイト
金融・交通インフラを狙ったDDoS攻撃
2024年末から2025年にかけて、航空会社や金融機関等でDDoS(またはDDoSの可能性がある)攻撃に起因するシステム障害が報じられています。DDoS攻撃は多数の端末から大量のデータを送り込み、サービスを強制的に停止させる手法です。
被害はネットバンキング停止、航空便の欠航・遅延、気象情報サービスの中断など、日常生活に直結するサービスが次々と機能不全に陥りました。
2024年12月下旬、日本航空(JAL)はシステム障害について公表し、外部からの大量データ送信(DDoS攻撃の可能性を含む)により一部システムに影響が生じた旨を案内しています。
攻撃の背景には、重要インフラの「社会的影響の大きさ」と「複雑なシステム」があり、攻撃が成功すると効率よく混乱を引き起こせる点が標的となる理由です。さらに攻撃手法も進化しており、HTTP DDoSやMemcached、BitTorrent悪用型、複数ボットネットを組み合わせた複合攻撃が増加しています。
海外でも同様の傾向があり、米国の大手金融機関では過去最大級のDDoS攻撃が確認されましたが、高度な防御により短時間で封じ込められました。
これらの事例は、迅速な検知と対応体制こそが被害拡大を防ぐ鍵であり、DDoS攻撃が企業だけでなく社会全体を揺るがす脅威であることを示しています。今後も攻撃は高度化すると見られるため、継続的な対策強化が不可欠です。
出典:国内でも活発化するDDoS攻撃の事例を解説~攻撃者の目的や対策は?~ | トレンドマイクロ (JP)
ランサムウェアによる情報漏洩と業務停止
2025年はランサムウェア被害が急増し、暗号化と情報公開を同時に脅す「二重脅迫型」が主流となっています。攻撃前にデータを盗み出し「支払わなければ公開する」と迫る手口が拡大しています。
2024年下半期から2025年上半期にかけて、大手製造業がランサムウェア被害を受け、設計図の流出と工場の操業停止が発生し、サプライチェーン全体に混乱が発生しました。医療機関や自治体でもシステム停止が相次ぎ、診療や行政サービスに深刻な影響が出ました。
背景には、攻撃ツールが売買され誰でも使えるRaaS(ランサムウェア・アズ・ア・サービス)の普及があり、攻撃者が急増。侵入経路もメール、VPN脆弱性、誤操作など多様化しています。
被害組織は業務停止や情報漏洩に加え、信用失墜、法的責任、復旧コストといった二次被害も大きく、経営への影響は深刻です。
そのため企業では、バックアップ強化・ネットワーク分離・脆弱性管理・従業員教育・初動対応体制の整備など、多層的な対策強化が急務となっています。
ランサムウェアとは
ランサムウェアとは、感染するとパソコン等に保存されているデータを暗号化して使用できない状態にした上で、そのデータを復号する対価(金銭や暗号資産)を要求する不正プログラムです。
サプライチェーンや委託先経由の被害拡大
2025年は、子会社・委託先・取引先を経由するサプライチェーン攻撃が急増し、多くの企業に深刻な影響が出ています。防御が弱いパートナー企業を突破口に、本来の標的である大企業へ侵入する手口が特に上場企業で多発しました。
2025年上半期に国内上場企業が公開したセキュリティインシデント報告では、子会社経由の被害は14件(そのうち海外子会社は12件)で、その半数がランサムウェアによるものでした。
さらに複数の委託先システムの侵害により150万件超のデータが50以上の組織で流出するなど、データ連携・サプライチェーン全体の脆弱性が明らかになっています。
中小企業・クラウドベンダー・海外拠点など防御の弱い部分が狙われやすく、正規の取引関係を悪用するため検知が難しい点も特徴です。実際には生産停止や設計データ暗号化などの連鎖被害が発生し、50億円超の損害が報告されています。
対策としては、子会社・委託先を含めたグループ全体のガバナンス強化、外部パートナーのセキュリティ評価、迅速な対応が可能なインシデント体制の整備が不可欠です。今後の高度化を見据え、サプライチェーン全体を対象とした戦略的な対策が求められています。
医療・自治体・教育機関への攻撃
2025年は、医療機関・自治体・教育機関を標的としたサイバー攻撃が急増しています。医療分野は患者情報や診療データなど機密性が極めて高く、攻撃者にとって格好の標的です。
手口もランサムウェア、情報窃取型マルウェア、フィッシング、標的型攻撃、DDoSなど多様化しています。
実際に、2024年5月に発生した岡山県精神科医療センターの電子カルテシステム停止事案では、ランサムウェア感染により診療業務が長期間停止し、その教訓をまとめた調査報告書が2025年2月に公表されました。
また、2025年2月には宇都宮市のクリニックでもランサムウェア被害により最大30万件の情報流出が疑われるなど、医療サービスの継続性に直結する被害が相次ぎました。
自治体では住民情報や行政システム、教育機関では学生・教職員の個人情報や研究データが狙われ、全国で業務停止や漏洩が続出しています。侵入経路は標的型メールやVPN脆弱性が中心で、セキュリティ体制が十分でない組織が多い点も課題です。
こうした状況を受け、厚生労働省は、厚生労働省の「令和7年度版 医療機関等におけるサイバーセキュリティ対策チェックリストマニュアル」を公開し、パスワード管理や多要素認証等の対策を整理しています。
攻撃手法は今後さらに高度化すると見られるため、多層防御・職員教育・最新情報の把握を継続し、組織全体で危機意識を共有することが不可欠です。
出典:ランサムウェア事案調査報告書について|地方独立行政法人 岡山県精神科医療センター
個人情報漏洩事例の最新動向に関して
個人情報保護委員会の令和6年度の年次報告によると、2024年度(2024年4月〜2025年3月)に企業や行政機関から報告された個人情報の流出等は、2万1,007件(個人データの漏えい等事案についての19,056件+行政機関等に対する監視の1951件)で、前年度と対比して約58%増えて過去最多を記録しました。
このうち、個人情報保護法に基づく報告のあった民間事業者による漏えい等事案は1万9,056件と、全体の大部分を占めています。
マイナンバー関連情報の漏洩もその期間で前年度と対比して、6倍の2,052件と急増し、重大インシデント認定件数も増加傾向が続いています。
主な事例として、PR TIMESは2025年5月7日、不正アクセスにより情報漏えいの可能性がある旨を公表しています。
また、誤送信や設定ミスなどのヒューマンエラーも多く、三菱UFJニコスでは、委託先(業務端末等)で約40万人分の一部カード情報が閲覧可能な状態になっていたと報じられています。
さらにクラウドや委託先システムの脆弱性を突く攻撃も増加しており、企業はサプライチェーン全体のセキュリティ強化が不可欠です。
対応としては、フォレンジック調査、個人情報保護委員会への報告、被害者への説明など透明性の高い対応が求められる一方、予防策として権限管理強化・パスワード管理・日常的な教育・バックアップ体制の見直しが重要です。
今後もリスクは拡大が予想されるため、組織全体で継続的な対策の更新と情報管理体制の強化が必須となっています。
出典:個人情報保護法等に関する事務の行政機関等に対する監視(令和6年度 年次報告の 概要について)|個人情報保護委員会
出典:第4節 個人情報保護法に基づく監視・監督 個人情報取扱事業者等に対する監督 漏えい等事案に関する報告の処理状況等|個人情報保護委員会
出典:PR TIMES、不正アクセスによる情報漏えいの可能性に関するお詫びとご報告 | 株式会社PR TIMESのプレスリリース
出典:三菱UFJニコス、40万人分の一部カード情報が業務受託先でも閲覧可能だったと判明 システムの誤設定で | ITmedia NEWS
主要な攻撃手法とその傾向に関して
ここでは、現在特に多く見られるサイバー攻撃の手法と、その背後にある傾向を簡潔に解説します。ランサムウェアやフィッシング、脆弱性を突いた侵入などは依然として増加しており、攻撃者は標的企業の業務フローや人の心理を巧みに利用して攻撃を成功させています。
攻撃手法ごとの特徴を理解することは、自社にとってどのリスクが最も重大かを判断するために重要です。まずは代表的な手口の把握から始めることで、より効果的な防御策が考えやすくなります。
DDoS攻撃の進化と対策の難しさについて
2024年末〜2025年初頭にかけて、国内外でDDoS攻撃が急増し、航空会社・金融機関・通信・気象情報など重要インフラが次々と被害を受けました。航空便の大規模遅延・欠航やネットバンキング停止など、社会生活に直結する障害が相次ぎました。
攻撃手法は従来の増幅型に加え、アプリケーション層(L7)を標的としたHTTP DDoS攻撃、AI動作を模倣した高度なボット挙動、複数の異なる攻撃方式を組み合わせた複合型攻撃が増加しています。
Cloudflareのレポートによれば、2025年Q1(第1四半期)にCloudflareは2,050万件のDDoS攻撃をブロックし、前年同期比で358%増だったとしています。
DDoSは攻撃者の匿名性が高く、手法の変化も速いため対策が非常に難しいのが実情です。重要インフラ企業では、従来のファイアウォールだけでは不十分で、クラウド型防御・AI検知・多層防御の導入が不可欠となっています。また、迅速な検知体制と復旧プロセスの整備も求められています。
DDoS攻撃は社会全体の安定を揺るがす重大リスクであり、継続的な防御強化と最新動向の把握が企業にとって必須となっています。
出典:2,050万件のDDoS攻撃の標的となり、前年比358%増:Cloudflareの2025年第1四半期DDoS脅威レポート|Cloudflareブログ
標的型攻撃・不正アクセスの実態について
2025年も標的型攻撃や不正アクセスは深刻な脅威であり、手口はさらに巧妙化しています。攻撃者は標的の担当者・組織構造・取引先情報まで詳細に調査し、BEC(ビジネスメール詐欺)メールや偽装メールを使って侵入を試みます。
不正アクセスも多様化しており、リモートワーク拡大に伴うVPN脆弱性の悪用、リモートデスクトップ攻撃、パスワードリスト型攻撃、AI生成フィッシングなど、発見が難しい攻撃が増加しています。
警察庁の『令和7年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等』では、ランサムウェアやフィッシング等の脅威動向が整理されており、認証情報を狙う攻撃への警戒が示されています。
侵入後は内部探索・情報窃取・業務停止を伴うランサムウェア攻撃へ繋がるケースが多く、IAB(Initial Access Broker)による認証情報の売買など、攻撃の分業化も進んでいます。
中小企業は防御が弱く狙われやすいため、攻撃者が大企業へ広がる「踏み台」にされるリスクも顕著です。
対策としては、技術的防御に加え、従業員教育、迅速な初動体制、取引先を含むリスク管理が不可欠です。攻撃は今後も高度化するため、最新動向を踏まえた継続的な見直しが求められます。
出典:(第1部1「高度な技術を悪用したサイバー攻撃の脅威情勢」関連(令和7年上半期における サイバー空間をめぐる脅威の情勢等について)|警察庁
IoT・クラウド環境を狙う新たな手口について
2025年はDXやリモートワークの普及によりネットワーク境界が曖昧になり、IoT機器・クラウド環境を狙った攻撃が急増しています。企業の重要業務を支えるこれらの領域が、新たな主要標的となっています。
IoT分野では、家庭用ルーターや監視カメラ、産業機器などがマルウェアに感染し、IoTボットネットとしてDDoS攻撃の踏み台にされるケースが多発。初期設定のまま運用される機器が多く、脆弱なパスワードや古いファームウェアが突破口となっています。
クラウド環境でも、APIの脆弱性・権限設定ミス・ゼロデイ脆弱性を狙った侵入が増加し、AIを使った自動化攻撃も拡大。クラウドストレージからの情報窃取やRCE攻撃など、境界防御では防げないリスクが顕在化しています。
さらに、大規模言語モデル(LLM)を狙うプロンプトインジェクション攻撃(LLMに悪意のある入力を加えて不正な動作を引き出す手法)や、攻撃者がAIで大量の精巧なフィッシングメールを自動生成するPhaaS(Phishing-as-a-Service:フィッシング詐欺サービス)など、新たな攻撃ビジネスモデルが台頭し、セキュリティ知識の乏しい初心者でも高度な攻撃を実行できる環境が広がっています。
これらの脅威に対し、企業にはIoT・クラウドの脆弱性管理、権限最小化、AIによる異常検知、ゼロトラストモデルなどの多層防御が求められています。攻撃手法は今後も進化するため、継続的な対策見直しと最新情報の把握が不可欠です。
被害拡大を招く要因と組織の課題に関して

ここでは、サイバー攻撃による被害が広がってしまう主な要因と、多くの組織が抱える課題について解説します。古いシステムの放置や脆弱性管理の遅れ、クラウド・テレワーク環境の設定ミス、人への教育不足などは、攻撃者にとって狙いやすい弱点となっています。
こうした課題を正しく理解することで、自社のリスクや改善すべきポイントが明確になります。まずは「どこに弱点があるのか」を把握することが、被害を最小限に抑えるための出発点となるでしょう。
情報共有・初動対応の遅れについて
2025年上半期のサイバー被害では、情報共有の遅れと初動対応の遅延が被害拡大の主要因として浮き彫りになりました。特にサプライチェーン攻撃やランサムウェア攻撃では、子会社・委託先・取引先から本体組織へ侵入されるケースが多く、関係者間の連携不足が発見の遅れにつながっています。
海外拠点ではセキュリティ統制や報告体制が弱く、初動の遅れがそのまま被害拡大に直結します。また中小企業では人材・リソース不足により監視や対応が十分に行われず、攻撃後も長時間気付けないケースが後を絶ちません。
帝国データバンク『2025年度企業サイバーセキュリティ実態調査』によると、32%の企業が過去1年間にサイバーセキュリティインシデントを経験したと報告し、特に中小企業(従業員数100名以下)での被害報告率が増加傾向を示しています。
さらに、Webスキャンなどの予兆が観測されても、組織内で共有されず脆弱性修正が遅れるなど、情報共有の不備が攻撃者に隙を与える構造が問題となっています。
対策としては、グループ全体やサプライチェーンを含む情報共有体制の整備、迅速に動ける初動対応マニュアルの策定、専門人材の育成や外部専門家との連携が不可欠です。高度化する攻撃に対抗するには、迅速な情報共有と初動対応力の強化が最も重要な要素となっています。
委託先・サプライチェーンリスクについて
2025年は、委託先や子会社を経由したサプライチェーン攻撃が急増しており、特に上場企業を中心に深刻な被害が相次ぎました。
Cisco Talos の調査において、2025 年 1 月から 6 月までの上半期における国内企業の被害(海外拠点・海外子会社を含む)ランサムウェアによって被害を受けた組織数は 68 件でした。
昨年度、同時期の被害数 48 件に比べると約 1.4 倍に増えていることが分かります。毎月の被害数は、最も少なくて 4 件、多くて 1 か月に 16 件、平均では、毎月約 11 件のランサムウェアによる攻撃が発生している状況です。
攻撃者は本命企業ではなく、防御体制が比較的弱い委託先や中小規模企業を突破口として利用するため、業務停止・情報漏洩・信用失墜といった 連鎖的な被害が発生しやすい点が大きな特徴 です。委託先のシステムが侵害された結果、個人情報や顧客データが流出するなど、二次被害が多発している現状も見逃せません。
攻撃手法は複合化・高度化が進んでおり、サプライチェーン全体を俯瞰した戦略的な侵入が増加しています。IPA(情報処理推進機構)は、こうした状況を踏まえ、「サプライチェーン全体でのセキュリティ基準強化」 と 「パートナー企業との協力体制構築」 の重要性を強く推奨しています。
被害を防止するためには、グループ全体でのガバナンス強化、委託先に対するセキュリティ評価・定期監査、そしてインシデント発生時に迅速に動ける対応体制の整備が不可欠です。サプライチェーン全体を通じてセキュリティレベルを均一化し、一貫性のある体制を整えることが、今後のリスク低減につながります。
出典:2025 年上半期における日本でのランサムウェア被害の状況 - Cisco Japan Blog
セキュリティ体制の盲点について
企業のセキュリティ体制には、自社では気づきにくい「盲点」が存在します。攻撃者はOSINTなどで標的やサプライチェーンを綿密に調査し、防御が最も弱い部分を狙って攻撃します。この “攻撃者は知っているのに、自社は把握していない領域” が被害拡大の主要因となります。
特に中小企業・海外拠点・委託先などが狙われやすく、1社でも脆弱な組織があるとサプライチェーン全体が突破されるリスクが高まります。下請け企業の業務停止が主要業務に連鎖し、全体の出荷や運用が止まるケースも珍しくありません。
現代のビジネス環境では、レガシーシステムとクラウドが混在し、多数のベンダーが連携するため、単一企業の脆弱性が全体のリスクとなりやすい構造です。また「自分は狙われない」と考える中小企業や、セキュリティ文化が浸透していない組織が盲点となることも多くあります。
対策としては、サプライチェーン全体を対象にしたリスク評価・セキュリティ監査・情報共有の強化が不可欠です。さらに、グループや業界として共通のセキュリティ基準を整備し、協力体制や投資を進めることが求められます。
攻撃者の視点で自社と関連組織を見直し、潜在的な脆弱性を洗い出すことが、今後のサイバーリスク低減の鍵となります。
実効性の高いサイバーセキュリティ対策に関して
ここでは、組織や個人がすぐに取り組める実効性の高いサイバーセキュリティ対策について解説します。多要素認証の導入や脆弱性アップデート、バックアップの定期実施など、基本的な対策ほど大きな効果を発揮します。また、社員教育やクラウド設定の見直しといった運用面の強化も、攻撃の初期段階で被害を防ぐ重要なポイントです。
これらの対策を適切に組み合わせることで、サイバー攻撃によるリスクを大幅に減らすことができます。まずは実行しやすい対策から始め、段階的にセキュリティレベルを高めていくことが重要です。
ランサムウェア・DDoSへの最新防御策
2025年もランサムウェアやDDoS攻撃は依然として深刻で、防御には多層防御(Defense in Depth)が不可欠です。入口(侵入防止)・内部(拡散防止)・出口(情報流出防止)の3段階で対策を組み合わせ、万一侵入されても被害を最小化します。
入口ではファイアウォール・不審メール対策・ウイルス対策、内部ではログ監視やバックアップ、出口ではデータ暗号化や外部送信の制御が重要です。
ランサムウェア対策では、ID管理の厳格化とネットワークセグメンテーション(特にマイクロセグメンテーション)が有効で、侵入されても被害を局所化できます。
DDoS攻撃には、クラウド型防御やAIによる異常トラフィック検知が効果的で、最新技術の継続的な導入が求められます。
さらに、EDR・XDRによる統合監視や、信頼を前提としないゼロトラストアーキテクチャの導入で内部移動も阻止します。クラウド特化のセキュリティポリシーやAIを用いた防御も重要となります。
技術的対策に加え、従業員教育・初動対応体制の整備・経営層の関与といった運用面の強化も不可欠で、総合的な取り組みが組織を守る鍵となります。
脆弱性管理とパッチ適用の徹底
脆弱性管理とパッチ適用は、2025年のサイバー対策において最も基本かつ重要な防御策です。多くの攻撃は既知の脆弱性を悪用しているため、最新情報の把握と迅速な修正が不可欠です。
組織はIPAやメーカーが公表する脆弱性情報を継続的に確認し、特にVPN機器・IoTデバイス・クラウドサービスなど攻撃されやすい領域を優先してパッチ適用・アップデートを実施する必要があります。
また、パッチ管理の担当者や手順を明確化し、適用履歴や動作確認も徹底することで不具合や設定ミスを防げます。
未適用のシステムは攻撃者にとって格好の標的となるため、定期的な棚卸しと運用体制の強化が重要です。さらに、脆弱性管理は自社だけでなく、サプライチェーン全体を見据えて取引先の対策状況を把握する取り組みも求められます。
近年はAIや自動化ツールによる脆弱性スキャン・パッチ自動適用も進んでおり、迅速な修正対応とゼロデイ攻撃への耐性向上に寄与しています。
総じて、脆弱性管理とパッチ適用の徹底は、サイバー攻撃リスクを大幅に下げる最前線の防御策であり、組織全体の継続的な運用とルール整備が不可欠です。
インシデント対応体制と訓練の強化
2025年は攻撃の巧妙化と被害拡大のスピードが増しており、インシデント対応体制の強化と定期訓練が不可欠です。初動が遅れると、情報漏洩・業務停止・信用失墜など深刻な二次被害に直結します。
まず、対応体制の整備には明確な役割分担と指揮系統の確立が重要です。誰が何を担当するのかを事前に定め、外部専門家・ベンダー・法執行機関との連絡網や契約も平時から準備しておく必要があります。
次に、定期的な訓練(机上演習・テーブルトップ演習)を実施し、実践的な対応力を強化します。訓練を通じて判断力・連携力が向上し、結果を反映してマニュアルや手順書を適切に改善できます。
また、経営層の関与も欠かせず、適切な予算確保や情報公開の体制整備(広報・顧客連絡を含む)により迅速な対応が可能となります。
インシデント対応体制は「作って終わり」ではなく、組織文化として定着させるべき取り組みです。継続的な訓練と体制強化こそが、急速に高度化するサイバー脅威から組織を守る最も実践的な防御策となります。
委託先管理とガバナンスの見直し
2025年はサイバー攻撃がサプライチェーン全体へ波及する事例が急増し、委託先管理とガバナンス体制の強化が最重要課題となっています。多くの企業は委託先の対策を“信頼”に依存してきましたが、攻撃者は防御が弱い中小委託先や海外拠点を突破口として狙う傾向が強まっています。
まず重要なのは、委託先選定時のセキュリティ評価です。契約前にチェックシート・監査を実施し、最低限の基準を満たす企業を選定することでリスクを事前に排除できます。また、契約書には情報管理・インシデント対応・定期監査などの要件を明記し、責任範囲を明確化することが不可欠です。
さらに、委託先との情報共有体制の強化が被害拡大防止の鍵となります。定期連絡会や訓練、緊急時の連絡網整備に加え、委託先へのアクセス権限は最小限にし、不要な権限は速やかに削除するなど、アクセス管理の徹底も重要です。
ガバナンスの観点では、グループ全体・サプライチェーン全体で統一されたセキュリティポリシーの策定が必要です。対策がバラバラだと一部の弱点が全体のリスクとなるため、統一基準に基づいた自己点検や外部監査を継続的に実施することが、サイバーリスク低減に直結します。
サプライチェーン攻撃が高度化する今、委託先管理は“チェックリスト運用”にとどまらず、経営戦略としての取り組みが求められています。信頼だけに頼らず、客観的な評価と実効性のある管理体制を構築することが不可欠です。
今後の脅威予測と備えるべきポイントに関して
ここでは、今後さらに増えると考えられるサイバー脅威の傾向と、事前に備えておくべきポイントについて解説します。生成AIを悪用したフィッシングの高度化や、クラウド・サプライチェーンを狙った攻撃などは拡大が予測され、企業規模に関係なく影響が及ぶ可能性があります。
こうした将来の脅威を踏まえて、システムのゼロトラスト化やバックアップ体制の強化、人への教育を継続することが重要です。変化し続ける攻撃に備えるためには、最新情報を常に確認し、セキュリティ対策を継続的に見直す姿勢が欠かせません。
国家間サイバー攻撃のリスク
2025年は地政学的緊張の高まりを背景に、国家が支援するサイバー攻撃が増加し、重要インフラ・政府機関・金融機関が広く標的となっています。医療・エネルギー・交通など社会基盤への攻撃は、金銭被害を超えて国家の安全と社会の安定を脅かす深刻なリスクにつながっています。
攻撃手法も高度化しており、AIを活用したディープフェイクや偽情報拡散、巧妙なサプライチェーン攻撃など、多様な手法が組み合わされています。北朝鮮・ロシア・中国による暗号資産窃取や選挙システム攻撃も国際的な懸念となっており、サイバー空間は“新たな戦場” と捉えられています。
こうした脅威に対しては、境界型防御に依存せずゼロトラストの導入、AIによる異常検知、サプライチェーン全体を含むリスク評価・監査の強化が重要です。
また、国家レベルの攻撃は単独の組織では防ぎきれないため、国際的な情報共有や政府・業界の連携が必須です。2025年はボットネット無力化など、各国政府が連携した対策も進みました。
今後さらにリスクが高まると予想されるため、最新の脅威動向を踏まえ、技術・運用・ガバナンスを一体で強化するレジリエンス構築が不可欠です。
生成AI・新技術を悪用した攻撃の可能性
2025年は、生成AIの進化によってサイバー攻撃がこれまでにないスピードで高度化しています。攻撃者はAIで極めて精巧なフィッシングメールや誘導メッセージを自動生成できるようになり、ターゲットごとに内容を最適化することで“本物そっくり”の攻撃が急増しています。
また、AIはマルウェア生成や脆弱性探索の自動化にも利用され、専門知識の乏しい攻撃者でも高度な攻撃を実行できる環境が整いつつあります。すでに生成AIでランサムウェアが作成された事件も確認されています。
さらに、LLMへのプロンプトインジェクションや学習データ改ざんなど、AIそのものを狙う新たな攻撃も登場。セキュリティ専門家の間では、AIを悪用した攻撃手法が主流化し、防御側のAI活用との「AI対AI」の構図が強まると予測されています。
こうした新たな脅威に対しては、生成AI利用ポリシーの策定、AIによる異常検知・自動対応の導入、従業員教育の徹底など、多層的な対策が必要です。AI時代の攻撃は従来の枠を超えるため、最新動向を継続的に把握し、柔軟でアジャイルなセキュリティ戦略を構築することが求められています。
サイバー攻撃に関するよくある質問

Q1.DDoS攻撃は、それほど危険なんですか?
A1.非常に危険です。 大量のアクセスを送りつけてサーバーを停止させる攻撃であり、2024年末から2025年にかけて金融機関・航空会社・通信事業者などの重要インフラが次々と被害を受けています。
実際、2024年12月には複数の大型金融機関のネットバンキングが一時利用不能になるなど、社会生活と経済活動に直接的な影響が生じています。
Q2.ランサムウェアは、どれくらい危険なんですか?
A2.極めて危険です。 データを暗号化するだけでなく、盗んだ情報を公開すると脅す「二重脅迫型」が主流となり、企業の業務停止や情報漏洩、信用失墜など深刻な被害を引き起こします。2025年は攻撃件数が増加しており、特に医療機関・自治体・製造業などで被害が目立っています。
Q3.金融や交通インフラが狙われるDDoS攻撃は、どれくらい危険なんですか?
A3.非常に深刻な脅威です。 2024年末から2025年にかけて、銀行・航空会社・通信事業者・気象情報サービスなど、社会を支える重要インフラがDDoS攻撃の標的となり、サービス停止や大規模な遅延が相次ぎました。
ネットバンキングの利用不能や航空便の欠航など、社会生活や経済活動に直接的な影響が出るのが最大の特徴です。
また、攻撃手法はアプリケーション層を標的とした高度なHTTP DDoS攻撃、複数のボットネットを組み合わせた複合型など、従来の防御では対応が困難なまでに高度化しています。
攻撃の規模も年々拡大しているため、企業やインフラ事業者にとって極めて重大なリスクとなっています。
Q4.IoTやクラウドを狙う攻撃は、どれくらい危険なんですか?
A4.非常に警戒が必要です。
IoT機器やクラウドサービスは急速に普及していますが、初期設定のまま使われていたり、アクセス権限や設定が不十分なケースも多く、攻撃者にとって侵入しやすい “弱点” になりやすい領域です。
2025年は、家庭用ルーターや監視カメラ、産業用機器がボットネット化され、大規模DDoS攻撃に悪用される事例が相次ぎました。
クラウド環境では、APIの脆弱性や誤設定を狙った攻撃、AIや機械学習を悪用した自動化攻撃が増加しています。クラウドストレージへの不正アクセスや、ゼロデイ脆弱性を悪用した侵入など、従来の境界型防御では対処しきれない手口が多く確認されています。
そのため、IoT・クラウドを狙う攻撃は、防御が遅れれば組織全体のシステム停止や情報漏洩につながる深刻なリスクとなっています。
まとめ
2025年のサイバー攻撃は、生成AIの普及や社会環境の変化を背景に、脅威の質・量ともに大きく進化しました。AIを悪用したフィッシングやディープフェイクが増加し、セキュリティベンダー各社もAI脅威の急拡大を予測しています。
ランサムウェアはRaaSによって組織化が進み、情報流出と業務停止を伴う二重脅迫型が主流に。同時に、子会社・委託先を狙うサプライチェーン攻撃も急増し、グループ全体でのガバナンス強化が不可欠となりました。
医療・自治体・教育機関への攻撃、クラウドやIoTを標的とした新たな手法、大規模化するDDoS、標的型攻撃・不正アクセスの高度化など、多層的な脅威が同時進行で拡大。さらに国家レベルの攻撃も増え、社会インフラを揺るがす重大リスクとして国際的課題となっています。
これらの脅威に対抗するには、技術・教育・運用の三位一体の防御が不可欠です。ゼロトラスト、AIによる検知、クラウド/IoTの脆弱性管理、多層防御に加え、従業員教育、初動対応体制、委託先管理、サプライチェーン全体での監査・情報共有など運用面の強化が重要です。
さらに、法規制の動向を踏まえたコンプライアンスとガバナンスを整え、組織全体でセキュリティ文化を根付かせることが、変化し続ける脅威に対抗する最大の防御策となります。
監修者
横浜国立大学理工学部卒。
株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。
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