サブネットマスクとは?IPアドレスの基礎から計算方法まで【ITパスポート対策】
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はじめに
「サブネットマスクって何ですか?」「/24ってどう読むのですか?」「IPアドレスとセットで出てきますが、結局なにを決めているのでしょうか?」——ITパスポートのネットワーク分野でつまずきやすいのは、用語を暗記しても“役割のつながり”が見えにくい点にあります。
サブネットマスクはIPアドレスを「ネットワーク部」と「ホスト部」に分けるための“境界線”です。この境界線があることで、同じネットワーク同士かどうかを判定できたり、利用できる端末数(ホスト数)の目安が分かったり、ネットワークを小分け(サブネット化)して管理しやすくできます。
本記事では、ITパスポートで必要十分な範囲に絞って、IPアドレスの基本 → サブネットマスクの意味 → /24(CIDR)表記 → ネットワークアドレス・ブロードキャストアドレス → ホスト数の考え方 → サブネットの目的 → NAT/NAPTの位置づけ、の順で丁寧に整理します。計算問題についても、「手順を丸暗記する」より「何を求めているのか」が分かることを重視して解説します。
サブネットマスクとは
サブネットマスクは「ネットワーク部」と「ホスト部」の境界線です。
IPアドレスは、内部的には「ネットワーク部」と「ホスト部」に分かれています。
- ネットワーク部:どのネットワークに所属しているかを表します
- ホスト部:そのネットワーク内のどの機器(PC・スマホ・サーバ等)かを表します
そして、どこまでをネットワーク部として扱うかを示すのがサブネットマスクです。IPアドレスがネットワーク上の“住所”だとすれば、サブネットマスクは“住所の区切り(市区町村まで・番地まで)”を決める役割だと考えると理解しやすくなります。
サブネットマスクでできること
サブネットマスクを理解すると、次の3つがつながって理解できます。
- 同一ネットワークかどうかの判定(直接通信できるか/ルータが必要か)
- ネットワークの範囲(サブネット)の決定
- 利用可能ホスト数(端末に割り当てられる数)の目安の把握
ITパスポートでは、まずこの3点を“言葉で説明できる”状態を目指すのが近道です。
IPアドレス

IPアドレスとは、インターネットやLANなどのIPネットワークに接続されている機器に割り当てられる識別用の番号です。ネットワーク上で通信相手を特定するための“住所”のような役割を持ち、Web閲覧やメール送受信などの通信を成立させています。
現在広く使われているIPv4は32ビットで構成され、コンピュータ内部では2進数(0と1)で扱われます。ただし人間が読みやすいように、8ビットごとに区切って10進数で表記します。たとえば「192.168.1.1」のような形です。
IPv4とIPv6
IPアドレスには「IPv4」と「IPv6」があります。
- IPv4:32ビット。利用できる数に限りがあり、枯渇が課題になりました
- IPv6:128ビット。IPv4枯渇への対応として登場し、非常に多くのアドレスを扱えます
ITパスポートでは、まず「IPv4は枯渇しやすい→IPv6がある」という流れが理解できれば十分です。
IPv4アドレスは「ネットワーク部」と「ホスト部」に分かれます。ただし、どこまでがネットワーク部かは、サブネットマスク(または/表記)がないと確定しません。
/24とは?CIDR表記とサブネットマスクの対応
サブネットマスクは「255.255.255.0」のように表されることもあれば、/24のように表されることもあります。この「/24」のような表記をCIDR(サイダー)表記と呼びます。
意味はとてもシンプルで、/24は「先頭から24ビットがネットワーク部」ということを表します。
そして、/24を10進数のサブネットマスクにすると、次の対応になります。
- /24 = 255.255.255.0
ここはITパスポートでも頻出ですので、まずはセットで押さえてしまうのが確実です。
サブネットマスクの見方
サブネットマスクを2進数で見たとき、
- 1の部分がネットワーク部
- 0の部分がホスト部
を意味します。
例:
IPアドレス:192.168.10.1
サブネットマスク:255.255.255.0(=/24)
→ 先頭24ビットがネットワーク部、残り8ビットがホスト部、という区切りになります。
頻出対応
ITパスポート対策としては、まず次の3つが読めると強いです。
- /8 = 255.0.0.0
- /16 = 255.255.0.0
- /24 = 255.255.255.0
すべてを完璧に暗記する必要はありませんが、/24は最優先で押さえておくと安心です。
同一ネットワーク判定
ネットワークでは基本として、次の考え方があります。
- 同一ネットワーク(同一セグメント):機器同士が直接通信できます
- 異なるネットワーク:ルータ(またはL3スイッチ)を経由して通信します
この「同一かどうか」を判断するために、IPアドレスとサブネットマスクの組み合わせが必要になります。
/24のときの“見た目”の理解(ITパスポート向け)
/24(=255.255.255.0)の場合は、ざっくり言うと 先頭3つ(第1〜第3オクテット)がネットワーク部になりやすい、とイメージできます。
たとえば、
- 192.168.1.10/24 と 192.168.1.20/24 → 同じネットワークの可能性が高いです
- 192.168.1.10/24 と 192.168.2.10/24 → ネットワークが違う可能性が高いです
ITパスポートでは、まずこの理解だけでも解ける問題が増えます。
ネットワークアドレスとブロードキャストアドレス
IPアドレスの中には、端末(ホスト)に割り当てず、特別な目的で使うアドレスがあります。ITパスポートで重要なのは、特に次の2つです。
ネットワークアドレスとは
ネットワークアドレスは、ホスト部がすべて0になっているアドレスで、ネットワークそのものを表します。
例:192.168.1.0/24 の場合、「192.168.1.0」がネットワークアドレスに相当します。
これは機器のアドレスではないため、端末には割り当てません。
ブロードキャストアドレスとは
ブロードキャストアドレスは、ホスト部がすべて1になっているアドレスで、同じネットワーク内の全端末に一斉送信するときに使います。
例:192.168.1.0/24 の場合、「192.168.1.255」がブロードキャストアドレスに相当します。
これも端末に割り当てません。
使える範囲は“その間”です
/24の例では、次のように押さえると整理しやすいです。
- ネットワークアドレス:192.168.1.0(使えません)
- ブロードキャストアドレス:192.168.1.255(使えません)
- 端末に割り当て可能:192.168.1.1 ~ 192.168.1.254
利用可能ホスト数
利用可能ホスト数(端末に割り当てられる数)は、原則として次の式で求めます。
2^(ホスト部のビット数) − 2
「−2」は、先ほどの ネットワークアドレス(ホスト部オール0) と ブロードキャストアドレス(ホスト部オール1) の2つを除くためです。
/24はホスト部が8ビットなので、
- 2^8 = 256
- 256 − 2 = 254
つまり、/24のネットワークでは基本的に 254台まで端末に割り当て可能、という目安になります。ITパスポートではこの数値が出やすいので、ここだけは押さえておくと安心です。
サブネットとは
サブネットとは、1つのネットワークをさらに小さな単位に分割したものです。サブネットの区切りは、サブネットマスク(または/表記)で決まります。
サブネットを分割すると、たとえば部署ごと・用途ごとにネットワークを分けて管理しやすくなります。また、トラブルや不要な通信の影響範囲を小さくできるため、ネットワークの運用性や安全性の向上にもつながります。加えて、ブロードキャスト(同報通信)が届く範囲を抑えられるため、ネットワーク全体の無駄な通信を減らす効果も期待できます。
グローバルIP/プライベートIPとNAT/NAPT(IPマスカレード)
IPアドレスには、インターネット上で一意になるグローバルIPアドレスと、家庭や企業など内部ネットワーク(LAN)で使うプライベートIPアドレスがあります。
プライベートIPはLAN内で使うため、別のネットワークで同じ番号が使われていても問題になりません。
NATとは
NAT(Network Address Translation)は、IPアドレスを別のIPアドレスに変換する技術です。家庭や企業のLAN内の端末はプライベートIPを使いますが、インターネット側はグローバルIPで通信します。そこで、ルータなどのNAT機能がプライベートIPをグローバルIPへ変換し、外部と通信できるようにします。
この仕組みにより、内部のアドレス構成を外部に直接見せずに済み、運用やセキュリティ面のメリットも得られます。
NAPT(IPマスカレード)とは
NAPT(IPマスカレード)は、NATに加えてTCP/UDPのポート番号も使い、複数端末が1つのグローバルIPアドレスを共有できるようにする技術です。家庭用ルータで一般的に使われているのはこの仕組みで、IPv4アドレス不足への対応としても重要です。
ITパスポートでは、「NAT=アドレス変換」「NAPT(IPマスカレード)=ポートも使って共有」まで理解できれば十分です。
IPアドレスを調べる方法

IPアドレスを調べる方法はいくつかあります。
- Windows:コマンドプロンプトで ipconfig を実行するとIPv4アドレスを確認できます
- Mac:「システム設定(またはシステム環境設定)→ネットワーク」で確認できます
- iPhone:「設定→Wi‑Fi→接続中SSID」から確認できます
- Android:Wi‑Fi設定の詳細(機種により名称が異なります)から確認できます
グローバルIPアドレス(インターネット側のIP)を確認する場合は、「IPアドレス 確認」で検索し、確認用サイトを利用すると簡単です。
よくある質問
Q1. サブネットマスクとは何ですか?
A1.サブネットマスクは、IPアドレスを「ネットワーク部」と「ホスト部」に分けるための情報です。同一ネットワーク判定や、ネットワークの範囲・ホスト数の目安を知るために使います。
Q2. 「255.255.255.0」と「/24」は同じ意味ですか?
A2.同じ意味です。/24は「先頭24ビットがネットワーク部」というCIDR表記で、これを10進数のサブネットマスクで表すと255.255.255.0になります。
Q3. /24だと何台まで使えますか?
A3.基本的に254台です。/24はホスト部が8ビットなので2^8=256通りあり、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの2つを除いて256−2=254台が端末に割り当て可能です。
Q4. ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスはなぜ使えないのですか?
A4.ネットワークアドレスは“ネットワークそのもの”を表し、ブロードキャストアドレスは“同一ネットワーク内の全端末に一斉送信”するための特別な宛先だからです。どちらも役割があるため、端末に割り当てません。
Q5. サブネットが違うと通信できないのですか?
A5.同一ネットワーク内のように直接は通信できない(またはできない場合が多い)ため、ルータなどのL3機器を経由して通信します。
Q6. NATとNAPT(IPマスカレード)の違いは何ですか?
A6.NATはIPアドレスを変換する仕組みで、NAPT(IPマスカレード)はそれに加えてポート番号も使い、複数端末が1つのグローバルIPを共有できるようにした仕組みです。
Q7. リミテッドブロードキャスト(255.255.255.255)はどこまで届きますか?
A7.同一セグメント内に限定して届きます。ルータは通常この宛先を転送しないため、別ネットワークへは到達しません。
Q8. IPアドレスのクラスは、今でも重要ですか?
A8.現在の実務ではCIDR(/24など)が主流で、クラスは必須というより“背景理解”として有用です。クラスの考え方を知っておくと、なぜCIDRが必要になったのか(柔軟な分割・統合のため)が理解しやすくなります。
まとめ

サブネットマスクは、IPアドレスを「ネットワーク部」と「ホスト部」に分ける“境界線”であり、ネットワークの基本理解を支える重要な概念です。特にITパスポートでは、/24=255.255.255.0の対応、同一ネットワーク判定(同じなら直接、異なればルータ経由)、そして「端末に割り当てられない2つ(ネットワークアドレス/ブロードキャストアドレス)」が頻出ポイントになります。
また、/24で利用可能ホスト数が254台という目安が分かると、ネットワークの規模感や設計上の判断がしやすくなります。さらに、家庭や社内LANで利用するプライベートIPがインターネットへ出る場面では、NAT/NAPT(IPマスカレード)が“外部で通用する形に変換する仕組み”として登場します。個々の用語を点で暗記するのではなく、「区切る(サブネットマスク)→範囲が決まる(ネットワーク/ブロードキャスト)→規模が分かる(ホスト数)→外へ出る(NAT)」という流れで把握することが、安定した理解と得点につながります。
監修者
横浜国立大学理工学部卒。
株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。
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